いじめ・メンタルヘルス労働者支援センター(IMC)



















 こ こ ろ の ケ ア  軍隊の惨事ストレス対策  海上保安官の惨事ストレス対策


    第二次世界大戦中、米軍のどこかの便所に、詩心のある兵士がこんな落書きを書いた。
    語り継がれたのは、本音だからだろう。

     Soldiers who wish to be a hero     英雄になりたい兵士は
     Are practically zero,           ほとんど皆無だ
     But those who wish to be civilians,   けれど民間人になりたい兵士なら
     Jesus, they run into the millions.     かぞえきれないほど何万人も!

            (『アエネアスと機関銃』 (アーサー・ビナード著 『図書』 2006.1号収録))




           (下園壮太著 『平常心を鍛える』 から)


   「1914年にはじまる第一次大戦は、それまでの戦争にはなかった膨大な
   数の死傷者を生み出した。『総力戦』という言葉がはじめて使われたことか
   らもわかるように、前線兵士のみならず、一般市民にも食糧不足などの深刻
   な影響が及んだ。また、当初は簡単に終結すると思われていた戦闘は、長期
   の塹壕戦となって前線兵士に心身の消耗を強要した。銃砲や戦車、潜水艦、
   飛行機などの新しい兵器が次々に登場したことで、『砲弾ショック』などの
   新用語が生まれ、また世界初の毒ガスの使用は新たな恐怖と心理的ショック
   をもたらした。
    4年余りに及んだ戦闘が終わったのちには、『戦争神経症』(「戦争ヒス
   テリー」)という新しい名の後遺症が残され、その治療が精神医学の世界で
   大きな問題になったのである。
    戦争神経症とは、戦争行為に伴なう様々の不安・恐怖・驚愕などの体験が
   一種の外傷となって起こる精神症状群を指すが、それはときに兵役の回避、
   戦争からの逃避としてのヒステリー症状(種々の運動感覚障害)のかたちを
   とったりした(戦争ヒステリー)。」
           「ドイツ精神病理学の戦後史」(小俣和一郎)から







  戦争は

   勝っても負けても

    兵が死ぬ

         2017・3・9 毎日川柳

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   「死んだ男の残したものは」

          谷川俊太郎

   死んだ男の残したものは
    一人の妻と一人の子供
    他には何も残さなかった
   墓石ひとつ残さなかった

   死んだ女の残したものは
    しおれた花と一人の子供
    他には何も残さなかった
   着物一枚残さなかった

   死んだ子供の残したものは
    ねじれた足とかわいた涙
    他には何も残さなかった
   思い出一つ残さなかった

   死んだ兵士の残したものは
    こわれた銃とゆがんだ地球
    他には何も残さなかった
   平和ひとつ残せなかった

   死んだ彼らの残したものは
    生きてる私 生きてるあなた
    他には誰も残っていない
   他には誰も残っていない

   死んだ歴史の残したものは
    輝く今日とまた来る明日
    他には何も残っていない
   他には何も残っていない



    へいわって すてき


     へいわってなにかな。
    ぼくは、かんがえたよ。
    おともだちとなかよし。
    かぞくが、げんき。
    えがおであそぶ。
    ねこがわらう。
    おなかがいっぱい。

  やぎがのんびりあるいてる。
  けんかしてもすぐなかなおり。
  ちょうめいそうがたくさんはえ、
  よなぐにうまが、ヒヒーンとなく、
  みなとには、フェリーがとまっていて、
  うみには、
     かめやかじきがおよいでいる。
  やさしいこころがにじになる。

  「ドドーン、ドカーン」
  ばくだんがおちてくるこわいおと。
  おなかがすいて、くるしむこども。
  かぞくがしんでしまってなくひとたち。
  ああ、ぼくは、
  へいわなときにうまれてよかったよ。

    へいわなかぞく、
    へいわながっこう、
    へいわなよなぐにじま、
    へいわなおきなわ、
    へいわなせかい、
    へいわってすてきだね。

      2013年6月23日
      (沖縄慰霊の日)

    沖縄県与那国町立久部良小学校
      1年  安里 有生




 ◆ インターネット 「自衛隊員、海外派遣でPTSD傾向、自殺も
         南スーダンでは『深い傷』 メンタルケアの重要性」
    BuzzFeed News 17.3.16
   「国連平和維持活動(PKO)のために南スーダンに派遣されている陸上自衛隊が、5月
   に撤退することが決まった。
    『内戦状態にある」とも言われる環境下で、任務にあたる隊員たち。そして日本で不安
   な日々を送りながら、その帰りを待つ家族たち。
    精神科医などの専門家は、彼らが心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症する可能
   性と、メンタル・ケアの必要性を指摘する。
    いったい、誰がケアを担うのか。防衛省や自衛隊が用意しているケアだけで事足りるの
   か。」
   「自衛隊員、海外派遣でPTSD傾向、自殺も  」

 ◆ 新聞記事 「自衛隊員、全隊員1割にPTSD、うつ 防衛庁調査
       南スーダンPKO 『20隊員 PTSDケア必要』
       防衛省関係者証言 惨状目撃で」
    毎日新聞 17.3.11
   「南スーダンで昨年7月、政府軍と反政府勢力の衝突が起きた。……同省は「派遣隊員に
   過度の精神的負荷がかかったとの報告はない」とする。だが、実際には約20人がPTS
   D発症へのケアを必要としたという。
    毎日新聞は、派遣部隊に事前に実施したメンタルヘルス教育に関する内部文書を情報公
   開請求で入手。それによると、派遣先で疲労やストレスがたまると組織全体に影響が出る
   とし、「特定の人をスケープゴート(いけにえ)にすることで集団の安定を図ろうとする
   動き」が内部で出ることを最も警戒すべきだ――と指摘している。」
   「自衛隊員、全隊員1割にPTSD、 」


 ◆ インターネット 「戦後70年以上PTSDで入院してきた
     日本兵たちを知っていますか 彼らが見た悲惨な戦場
    BuzzFeed News 16.12.8
   「戦争で心を病み、70年以上が経っても入院したままの日本兵たちがいる。1941年
   12月8日、日本軍が真珠湾を奇襲攻撃し、太平洋戦争が開戦。戦後は、今も続いている。
    絶望的な戦場に投入されて亡くなった日本軍兵士は、200万人以上。生き残った人た
   ちも、身体や心に大きな傷を受けて帰国した。
    いまで言うPTSD(心的外傷後ストレス障害)に悩まされた元兵士も多かった。なか
   でも、病院暮らしを余儀なくされ、社会復帰できないままになってしまった人たちの存在
   は、あまり知られていない。いまだに入院中の人だっているにもかかわらず、だ。」
   「戦後70年以上PTSDで入院してきた  」


 ◆ 新聞記事『インタビュー 『「戦場に立つということ」
     ~現実味を帯びる海外派兵』
    戦場の心理学の専門家、デーブ・グロスマン
    インターネット 16.9.9
   「『敵を殺した直後には、任務を果たして生き残ったという陶酔感を感じるものです。次
   に罪悪感や嘔吐(おうと)感がやってくる。最後に、人を殺したことを合理化し、受け入
   れる段階が訪れる。ここで失敗するとPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症しやす
   い』
   『国家は無垢(むく)で未経験の若者を訓練し、心理的に操作して戦場に送り出してきま
   した。しかし、ベトナム戦争で大失敗をした。徴兵制によって戦場に送り込んだのは、ま
   ったく準備のできていない若者たちでした。彼らは帰国後、つばを吐かれ、人殺しとまで
   呼ばれた。未熟な青年が何の脅威でもない人を殺すよう強いられ、その任務で非難された
   ら、心に傷を負うのは当たり前です』」
   『「戦場に立つということ」 』
   『「戦場に立つということ」 』


 ◆ ドキュメント『兵士は戦場で何を見たのか』
    デイヴィット・フィンケル(ピューリッツ賞受賞のジャーナリスト)著
     古屋美登里訳  亜紀書房
    2003年から2010年まで、8年に及ぶイラク戦争で死亡した兵士の数は、イラク
   治安部隊を含めた連合軍側もイラク側も、それぞれ2万数千人に及ぶ。負傷者はおよそ1
   1万人である。そしてアメリカ兵士の死傷者数がもっとも多かった年が、増派によって駐
   留するアメリカ兵の数が増えた2007年だった。
    2007年7月のバグダット東部です。

   「戦闘開始から1478日目にあたるこの日(2007年4月6日)には、死亡した兵士
   の総数は3000人を超え、負傷した兵士は2万5000人にせまり、アメリカ市民が当
   初抱いていた楽観的な見方が消えてからだいぶ経ち、開戦へと導いた誤算と歪曲が詳細に
   暴かれ、開戦以来ずっと戦争を推進してきた政治的失態も露わになっていた。
    ……
    亀裂は、マーチの所属する中隊だけでなく、第二大隊全体にわたって現れ始めていた。
   6月もひどかったが、7月はさらに最悪な事態が1週間続き――即製爆弾(IED)、銃
   による襲撃、ロケット弾攻撃などが42回に及んだ――重傷者こそ出なかったものの、攻
   撃されたことによる明らかな変化が現れていた。従軍牧師のところには、内密の相談をす
   るために深夜ドアを叩く兵士が増えていた。そのうちのふたりは自殺をほのめかした。基
   地の精神衛生のカウンセラーたちが睡眠補助薬と抗鬱剤の処方を書く回数が増えていった。
   驚くほどの数ではない、と牧師やカウンセラーはカウズラリッチに報告したが、万全の注
   意を払うことになった。規則違反がなされているという噂も増えてきたので、「福利厚生」
   の全体調査がおこなわれ、立派な兵士が所持してはならないあらゆる物が発見された。
    ……
    そしてカウズラリッチ(合衆国陸軍中佐)とカミングズが考えていたのは、最初の亀裂
   が生まれたのは戦争のせいなのか、それとも陸軍が間抜けな馬鹿どもを入隊させざるをえ
   なかったせいなのか、ということだった。」
   ≪活動報告≫ 16.7.5
   『兵士は戦場で何を見たのか』


 ◆ 小説『海は見えるか』
    真山仁  幻冬舎
    被災地の小学校が舞台で、主人公は神戸から派遣された小学校の先生です。先生は、阪
   神淡路大震災で妻と娘を亡くしています。作者自身が阪神淡路大震災で被災を体験してい
   ます。
    担任した女子の児童みなみがふさいでいます。理由は、震災直後に親切にしてくれた自
   衛隊員と1年間近くメールを交換していたのですが途絶えてしまいます。
    先生は、つてを使いながら自衛隊員の消息を探り、駐屯地を訪ねます。
   ≪活動報告≫ 16.3.9


 ◆ 新聞記事『帰還兵「戦争 選挙の道具に」』
    朝日新聞 15.11.11
   「アフガニスタンとイラクからの帰還兵は全米に二百数十万人いる。米シンクタンクのラ
   ンド研究所の研究では、このうち約20%が戦闘体験や恐怖から心的外傷後ストレス障害
   (PTSD)やうつ症状を患っているという。米退役軍人省などによると、すべて退役軍
   人のうち1日平均18~22人が自殺している。」
   『帰還兵「戦争 選挙の道具に」』


 ◆ 記事 『ドイツ・アフガン派兵の実態 派遣地域に「安全」はない』
    ふくもと まさお 『世界』2015年10月号
   「ドイツ国防軍は2014年末までで戦闘部隊の派遣を終え、現在は現地の警察や軍を教
   育するために兵士を派遣しています。
    これまで、アフガン派遣によって自殺なども含めて55人のドイツ兵が死亡しました。
   そのうち、35人が敵の攻撃によるものです。ドイツ兵の死亡が状態化し、ドイツ兵が民
   間人を殺害しまうことが大きな政治問題となっています。
    実際2009年には、ドイツ空軍大佐の命令行われたアフガン北部でのタンクローリー
   への空爆によって、アフガンの民間人数十人が死亡しています。

    ベルリン国防軍病院では、2014人の1年間で、431人のPTSD患者を治療しま
   した。そのうち、204人が新規患者でした。今年前半の6か月だけでも、新規患者はす
   でに134人に上ります。ドイツ国防軍全体では、年間平均で約700人のPTSD患者
   が治療を受けているといいます。そのうちの多くは、アフガンからの帰還兵です。うつ病
   などその他の精神障害も含めると、兵士の約20%が治療中です。
    問題は、兵士が帰還後すぐには自分が心的障害を受けていると認識できません。軍医中
   尉によると、帰還後1年以内に治療を開始した患者の割合は平均で10%にすぎません。」
   ≪活動報告≫ 15.9.8


 ◆ ドキュメント『帰還兵はなぜ自殺するのか』
    デイヴィット・フィンケル(ピューリッツ賞受賞のジャーナリスト)著
     古屋美登里訳  亜紀書房 2015年刊
   「『帰還兵はなぜ自殺するのか』(亜紀書房)の推薦文を書きました。
    イラクに派兵された若い兵士たちの帰郷後の「壊れ方」についての怖いほど細密なレポ
   ートです。
    アメリカの男たちはこの100年戦争に行っては「壊れて」戻ってくるということを繰
   り返してきました。
    戦争に大義があるうちはまだ保ったけれど、ベトナム、アフガニスタン、イラクと戦い
   に大義が失われるにつれて、兵士たちの「壊れ方」は救いのないものになっているようで
   す。……
    『帰還兵はなぜ自殺するのか』を読む限り、アメリカは何も学習しなかったようです。」
       (内田樹氏の推薦文より抜粋)

   「ひとつの戦争から別の戦争へと。2百万のアメリカ人がイラクとアフガニスタンの戦争
   に派遣された。そして帰還したいま、その大半の者は、自分たちは精神的にも肉体的にも
   健康だと述べる。彼らは前へと進む。彼らの戦争は遠ざかっていく。戦争体験などものと
   もしない者もいる。しかしその一方で、戦争から逃れられない者もいる。調査によれば、
   2百万人の帰還兵のうち20パーセントから30パーセントにあたる人々が、心的外傷後
   ストレス障害(PTSD)――ある種の恐怖を味わうことで誘発される精神的な障害――
   や、外傷性脳損傷(TBI)――外部から強烈な衝撃を与えられた脳が頭蓋の内側とぶつ
   かり、心理的な障害を引き起こす――を負っている。気鬱、不安、悪夢、記憶障害、人格
   変化、自殺願望。どの戦争にも必ず『戦争の後』があり、イラクとアフガニスタンの戦争
   にも戦争の後がある。それが生み出したのは、精神的な障害を負った50万人の元兵士だ
   った。」
   ≪活動報告≫ 15.5.19
   『帰還兵はなぜ自殺するのか』


 ◆ 小説 『一時帰還』
    フィル・クレイ (著) 岩波書店
    12編の短編が収められています。軍や隊、兵士の戦闘場面や手柄を取り上げたもので
   はありません。兵士の心情を描いていますが兵士の心情を一般化したものではありません。
   作者自身が海兵隊員としてイラク戦争に派兵されました。その体験とたくさんの兵士に取
   材した1人ひとりの兵士の心情をそのまま描いています。

   「私たちの15番目の戦死者はチャーリー中隊から出た。ニコライ・レヴィン。海兵隊員
   たちは怒り狂った。彼が死んだからというだけでなく、最上級曹長がレヴィンに落ち度が
   あると言ったからだ。
    『俺は友達を作りにここにいるんじゃない。海兵隊員たちを生かしておくためにいるん
   だ』と最上級曹長は言った。レヴィンの死後、数日しか経っていないときに、兵士たちを
   叱咤したのだ。『実際のところは……』……
    最上級曹長は、ほかのほとんどの人たちと同様に、死が説明できるものであってほしい
   のだ。戦死者1人ひとりに理由を求める。……
    イラク派兵を終える頃には、私たちは100人を超える戦傷者を出していた。死者は1
   6人だった。……
    私にとってアメリカでの最大の義務は、16人の戦死者の追悼式を執り行うことだった。
    ……
    帰国後2か月して、ジェイソン・ピーターズが戦傷に屈し、死傷者の数は17になった。
   ピーターズを病院に訪ねたことのある者は、誰もがこれでよかったといった。彼は両手と
   片脚を失っていたのだ。……
    その後の数か月間、数年間に、さらに何人かが死んだ。1人の海兵隊員は交通事故で、
   1人は休暇中に喧嘩し、刺殺された。
    犯罪や麻薬の使用もあった。ジェイムス・カーターとスタンリー・フィリップスは、カ
   ーターの妻を殺し、死体を切り刻んで、自分たちで掘った小さな穴に埋め込もうとした。
   もう1人の海兵隊員はコカインでハイになり、AR-15でナイトクラブを襲撃、1人の
   女に重症を負わせた。コカインをやると自分が無敵のような気分になる。ピリピリと警戒
   している老練兵にとっては、それがいいのだろう。しかし、そのあとに起こることは気に
   入らないはずだ。海兵隊から追い出され、PTSDの治療でVA(復員軍人局)の医療サ
   ービスを受けたくても、受けられなくなる。その手のことは大隊で5、6人の海兵隊員に
   起こる。そのため兵士たちは尿検査で見つかりにくい薬物に切り換え始める。
    最初に自殺したのはエイデン・ルッソだった。休暇中に自分の拳銃でやった。……
    5か月後、アルバート・ベイリンが薬を使って自殺した。ベイリンもルッソも、チャー
   リー中隊出身だった。
    1年後、ホゼ・レイは三度目に戻ったイラクで、自分の頭を撃ち抜いた。」
   ≪活動報告≫ 15.10.9


 ◆ 週刊朝日『安保法制が自衛隊員を殺す イラク機関隊員が語るPTSD』
          週刊朝日 15.8.28
   「1人は04年から05年までイラクに派遣された、当時40代の衛生隊長(2佐)だ。
    ……
    それが、イラクから帰還した後にうつ病を発症。やがて自殺願望がでるようになった。
   首をくくって自殺未遂したこともあった。
    治療のために入院もしたが病状は改善せず、最期は自らの太ももの付け根をメスで切り、
   自殺した。遺書はなかったという。
   『安保法制が自衛隊員を殺す』


 ◆ 新聞記事『誤射 裁かれるのは隊員』
    朝日新聞 15.8.22
   「隊員日不安定さは、心理面にも及んでいた。陸上自衛隊の内部文書『イラク復興支援活
   動行動史』によれば、『心の傷』も問題になっていた。
    『全般的に約2割の隊員にストレス傾向がみられた』
    具体的なストレス症状については書かれていない。」
   『誤射 裁かれるのは隊員』


 ◆ 新聞記事『インタビュー イラク派遣のストレス』
    朝日新聞 15.7.17
   「――2004年から06年にかけてイラクに派遣された陸上自衛隊員のうち、21人が
   在職中に自殺したことが明らかになっています。
   『派遣された約5480人は、精神的に健全であると確認したうえで選ばれた精鋭たちで
   す。そのうち21人が自殺したというのは、かなり高い数字ですね』
    ――そのうち3人は「イラク派遣も原因」と、政府が初めて認めました。
   『因果関係について何を根拠に判断したのでしょうか。自殺は氷山の一角で、イラク派遣
   の影響はもっと深刻なのではないかと私は考えています』」
   『インタビュー イラク派遣のストレス』
   『インタビュー イラク派遣のストレス』


 ◆ 新聞記事 【近未来からの警告~積極的平和主義の先に】
    西日本新聞 15.6.1~6.6連載
   〈1〉ドイツから 「後方は安全」幻想
   〈2〉スペインから テロの脅威 惨劇はある日突然に
   〈3〉米国から 帰還兵、戻らぬ心
    精神安定剤などを大量服用しての自殺。パソコンに遺書が残っていた。「ママ、ごめんな
   さい。(でも)今は幸せです」と。
    01年に起きた米中枢同時テロ。13歳だったジョニーさんは「将来、国のためにテロと
   戦う」と誓った。母の反対を押し切り18歳で海兵隊に入隊。イラク、アフガニスタンで戦
   った。だが09年12月に帰還した時、パーティーでいつも盛り上げ役だった、かつての面
   影はなかった。心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断された。
    米国防総省に近いシンクタンク「ランド研究所」によると、01年から続く「テロとの戦
   い」でアフガン、イラクに派遣された200万人以上の米帰還兵のうち、約50万人がPT
   SDや、爆発などによる外傷性脳損傷で精神的な障害を負っているという。民間人の犠牲も
   多い、殺し、殺される戦場での過酷な経験が原因とみられている。
    01年は153人だった現役兵の自殺も、両国での戦闘が激化した05年ごろから急増。
   12年に過去最悪の349人に上り、14年も268人だった。しかも退役兵の自殺者総数
   は不明。帰還兵全体の自殺者総数は、イラク、アフガンでの戦死者約6800人をも上回る
   とみる識者もいる。
    ジョニーさんは10年にも自殺未遂を起こしていた。「元のジョニーに戻ってほしかった。
   その私の気持ちが彼のプレッシャーになっていたのかもしれない」。取材中、ジャニーンさ
   んはそう叫び、自分を責めた。
   〈4〉米国から 「監視社会」 侵害される私的情報
   〈5〉ドイツから 支援任務「戦死」隠す国
   〈6〉ドイツから 負の歴史、街に刻み
   西日本新聞 15.6.1~6.6連載
   ≪活動報告≫ 15.8.28


 ◆ 『自衛隊員の自殺、殉職等に関する質問主意書』
    提出者 阿部 知子  平成27年5月28日提出  質問第246号
   「一 平成十五年度から平成二十六年度の各年度における自衛隊員の自殺者数について、以
   下の分類により示した上で、政府として自衛隊の任務及び訓練等の特性と自殺との因果関係
   等自衛隊員の自殺を巡る状況について如何なる分析をし、評価をしているか答えられたい。
    ①陸上自衛官、海上自衛官、航空自衛官及び事務官等の別
    ②年齢階層の別
    ③階級の別
    ④自殺原因の別かつ陸上自衛官、海上自衛官、航空自衛官及び事務官等の別」
   『質問主意書』

   『回答書』
   「平成15年度から平成26年度までの各年度における自衛隊員の自殺者数について、①陸
   上自衛官、②海上自衛官、③航空自衛官及び④事務官等(防衛省の事務次官、防衛審議官、
   書記官、部員、事務官、技官及び教官をいう。以下同じ。)の別にお示しすると、次のとお
   りである。
    平成15年度 ①48人 ②17人 ③10人 ④ 6人
    平成16年度 ①64人 ②16人 ③14人 ④ 6人
    平成17年度 ①64人 ②15人 ③14人 ④ 8人
    平成18年度 ①65人 ②19人 ③ 9人 ④ 8人
    平成19年度 ①48人 ②23人 ③12人 ④ 6人
    平成20年度 ①51人 ②16人 ③ 9人 ④ 7人
    平成21年度 ①53人 ②15人 ③12人 ④ 6人
    平成22年度 ①55人 ②10人 ③12人 ④ 6人
    平成23年度 ①49人 ②14人 ③15人 ④ 8人
    平成24年度 ①52人 ② 7人 ③20人 ④ 4人
    平成25年度 ①47人 ②16人 ③13人 ④ 6人
    平成26年度 ①43人 ②12人 ③11人 ④ 3人」
   『回答書』
   ≪活動報告≫ 15.8.28
   ≪活動報告≫ 15.7.3

 ◆ 新聞記事『イラク派兵のストレス
    隊員の自殺21人 数字以上の申告さ 分析し教訓生かせ』
    朝日新聞 15.7.17
   「当時、勤務していた自営隊中央病院に、帰国後、調子を崩した隊員が何人も診察を受けに
   来ました。不眠のほか、イライラや集中できない、フラッシュバックなど症状はさまざまで
   した。イラクでは体力的に充実し、精神的にも張り詰めているためエネルギッシュに働いて
   いたものの、帰国して普通のテンションに戻った時、ギャップの大きさから精神の均衡を崩
   してしまったのです。自殺に至らなくても、自殺未遂をしたり精神を病んだりした隊員は少
   なくないと思います。」
   朝日新聞 15.7.17


 ◆ 新聞記事『憲法解釈変えアフガン派兵 55人犠牲』
    朝日新聞 15.5.30
   「ドイツは治安が比較的安定しているとされたアフガン北部を担当したが、次第に現地の
   情勢は悪化。戦闘に巻き込まれる事例も生じ、ドイツ軍によると02年からISAFの任
   務が終了する昨年までに、帰還後の心的外傷後ストレス障害による自殺者などを含めて兵
   士55人が死亡し、このうち6割強の35人は自爆テロや銃撃など戦闘による犠牲者だっ
   たという。」
   『憲法解釈変えアフガン派兵 55人犠牲』


 ◆ 新聞記事『元イラク帰還米兵が語る戦場
        集団自衛権で、日本が直面する実現とは?』
    志波 玲  ふぇみん新聞 15.1.15
   「シンポでカブーティ三は『保守的な街の育ちで軍隊に入ればヒーローになれると思って
   いた。(旧イラク大統領の)サダム独裁からイラクを救うために戦うと信じていた』と米
   軍入隊やイラク派遣の経緯を振り返り、『非常に浅はかだった』と自省した。
    さらにカプーティさんは多くのイラク帰還米兵が現地での経験から帰国後も苦しみを続
   けていると報告。『罪のないイラク市民を誤って射殺してしまった同僚は、殺された人々
   の影が自室の壁を覆いつくす悪魔を見続けるようになり、ドラッグに溺れ、普通の生活が
   送れず、しまいにはホームレスになってしまった。」
   『元イラク帰還米兵が語る戦場』


 ◆ 防衛省・自衛隊のメンタルヘルス対策
    ―米軍の事例紹介を交えつつ―
    鈴木滋  国立国会図書館 調査及び立法考査局国会分館長
    レファレンス 2015.1
   「1  防衛省・自衛隊によるメンタルヘルス問題の認識
    『防衛白書』にメンタルヘルス関連の記述が登場するのは、平成13(2001)年以
   降である。平成13(2001)年版『防衛白書』には、メンタルヘルスについて、以下
   のような記述がある(平成14(2002)年版も同様)。『自衛隊におけるメンタルヘ
   ルスは、①隊員が自分の心に関心を持つこと、②部隊が無用のストレスを軽減するととも
   に、隊員の変調に気づき適切な対処をすること、③精神疾患や強いストレスで変調を来し
   た隊員に適切に対処し、職場に復帰させること、などの要素から構成される』(9)。平
   成15(2003)年版以降の書きぶりには若干の差異が見られるものの、防衛省・自衛
   隊による、メンタルヘルスの定義は、こういった説明に尽きていると見られる。」
   『防衛省・自衛隊のメンタルヘルス対策』


 ◆ ドキュメント『戦争記憶の政治学
     韓国軍によるベトナム人戦時虐殺問題と和解への道』
    伊藤正子著 平凡社 2013年10月刊
   「徴兵されて軍隊に入ったのは1965年5月。翌1966年0月にベトナムに派遣され、
   約5カ月後の1967年に帰国した。……
    駐屯したのはチャビンドンという村だった。『民間人に対して不要な殺傷をしてはいけ
   ない』と教えられたことは一度もなかった。戦場では動くもの全てが敵に見える、それで
   動くものに向かって銃を撃つことになる。自分の安全のためにはそうなってしまう。戦闘
   に従事するうち、戦友を殺されて復讐に燃え、人を殺すことにどんどん無感覚になってい
   った。
    心に深い傷となって残った事件は1967年2月に起こった。ある日、チャビンドンの
   村で他の部隊が捕まえてきていたべトコン容疑者を、自分を含め4人の韓国兵で処刑した。
   穴を掘らせ、4人で銃で撃ち殺した。しかし戦争で既に人を殺すことに全く無感覚になっ
   ており、血がついたままの服でそのまま昼食を食べていて、小隊長に『服を着替えて食べ
   ろ』といわれたほどであった。
    ……
    自分の感覚では、戦友会の人たちの中でも、ベトナムでの民間人虐殺事件についての報
   道や活動に反発する人たちは、実際の戦闘に参加していなかった人も多いように思う。つ
   まり、参加する地位や立場になかった人々。参加した人間のうち、約3分の1は戦闘自体
   には参加しておらず後方部隊や支援の立場にあり、そういう人たちは戦闘の実際の経験が
   ないために、虐殺などしていないと反発する人が多い。逆に実際に戦闘に参加した人たち
   は、この問題に関して沈黙するだけで過激に攻撃してくることは少ない気がする。参戦軍
   人は32万人もいるので、いろいろな人がいる。過激な行動をとる人たちは100―20
   0人くらいではないか。」
   ≪活動報告≫ 17.1.12


 ◆ 小説『兵士たちの肉体』
    パオロ・ジョルダーノ(イタリア) 早川書房 2013年邦訳刊
    イタリアの作家、パオロ・ジョルダーノの『兵士たちの肉体』はフィクションですが、
   11年9月23日のアフガニスタン西部ヘラートでの戦闘などを下敷にしています。
    生き残ったチェデルナは少佐の心理学者からカウンセリングを受けます。
   『……そこで君には何ひとつ包み隠さず、自由に話してもらいたいのです』フィニッツィ
   オは前置きを終え、待ちの姿勢に入ろうとしたが、チェルナンデはすでに反撃の構えを整
   えていた。
   『失礼ですが、少佐、自分には何も話したいことがありません』 ……
   『少佐、あなたはここが怖くて、ちびっているんだ。本当はこの手の危ない場所からうん
   と離れた安全なオフィスでのんびりしたいんでしょう。それがこんなところまで飛ばされ
   ちゃって。お気の毒です』  ……
   『そうか。きっと今の君は、ひとと会話をするのがひどく苦痛なんだろう。怒り以外の感
   情を表現するのが難しい時期なんだ。何もかもがまだ生々しくて、我々は痛みに口を閉ざ
   してしまう。
    記憶の蓋を開けてしまえば、耐えられないほどの苦しみがあふれ出すのではないかと心
   配なんだろう。でも僕は、そんな君を支えるためにいるんだよ』 ……
    チェデルナは思わず立ち上がり、上官にのしかかるような格好で迫った。『思ったまま
   のことを申し上げて本当によろしいんですか、少佐?』
   『是非、聞かせてほしいね』
   『では、申し上げます。あんたは気色悪いくそったれだ。我々は痛みに口を閉ざす、だっ
   て?
    “我々”って誰だよ? あんたはあそこにいなかった。どこか遠くで、くだらねえ心理
   学のマニュアルでも読んでたんだろう? なあ、海軍の少佐殿、あんたみたいな連中はよ
   くいるぜ。大学出の仕官はみんなそうさ。あんたら、なんでも知っているってツラしてや
   がるが、その実なんもわかっちゃいねえ。無知もいいとこだ! 他人の頭に入り込んで、
   あれこれ漁るのが好きで好きでたまらないんじゃありませんか? 俺の打ち明け話が聞き
   たくてうずうずしてやがるんだ。そうでしょうが? ……以上。面談終わり』


 ◆ 『東日本大震災への対応に関する教訓事項(最終取りまとめ)』
    防衛省 12.11
     (最終取りまとめ)
 ◆ 『東日本大震災への対応に関する教訓事項について(中間取りまとめ)』
    防衛省 12.8
     (中間取りまとめ)


 ◆ アメリカ 『帰還後に自殺する若き米兵の叫び』
    アンソニー・スウォフォード(作家)
    『Newsweek』 日本版  2012年8月7日
   「アメリカでは毎日18人前後の元兵士が自ら命を絶っている。アフガニスタンとイラク
   からの帰還兵だけでも自殺者は数千人にも上り、戦闘中の死者数(6460人)を上回る
   とみられている。
    計11年にわたる2つの戦争は、米軍に大きな負担を強いてきた。イラクかアフガニス
   タンのどちらかに送られた兵士の数は推定230万人。このうち80万人は2回以上派遣
   されている。
    ポートランド州立大学(オレゴン州)のマーク・カプラン教授(地域保健学)が、全米
   暴力死報告システムのデータに基づき語ったところによると、男性帰還兵の自殺増加率は
   一般男性の2倍、女性帰還兵の自殺率は一般女性の3倍に上る。また元兵士が自殺に銃を
   使う可能性は、一般人よりも60%高い。」
   『帰還後に自殺する若き米兵の叫び』


 ◆ アメリカ 『「アフガンの米兵銃乱射事件」で窮地に立ったオバマ政権』
    冷泉 彰彦
    『Newsweek』 日本版  2012年3月14日
   「アフガン派兵軍の米兵がアフガンの住宅に押し入り、非戦闘員に対して銃を乱射し女性
   や子供など16人を殺害したというニュースは、アメリカでは連日大きな扱いで報道され
   ています。TVの各局はトップ扱い、新聞も一面トップが続いています。
    現時点での報道は、基本的には単発の犯罪だとしながらも、PTSDを発症した兵士に
   ついて十分な治療もなしに戦線へ戻す中で起きた事件であり、そこには軍の構造的な問題
   があるというトーンの報道が大勢です。中でも、この犯人が所属していた米本土ワシント
   ン州にある「ルイス=マコート連合基地」が事件のカギを握っているのではないかと言わ
   れています。
   『「アフガンの米兵銃乱射事件」で窮地に立ったオバマ政権』
   ≪活動報告≫ 14.7.4


 ◆ 『コンバット・ストレスと軍隊
     ─トランスナショナルな視点とローカルな視点からみた自衛隊─』
    福浦 厚子
    『滋賀大学経済学部研究年報』 Vol.19  2012
   「コンバット・ストレスについてのこれまでの研究は,古いものでは南北戦争期(186
   1-1865年)にまで遡る。戦闘状況における強いプレッシャーから‘crazy’[Howe
   1946]と呼ばれる精神医学上の問題を生じさせた兵士を前線から下げることにしたと
   いう。前線へ送りこむことのできない人員を少しでも減らす目的から,コンバット・スト
   レスについての研究が行われるようになった。また当時,アメリカ陸軍軍医として従軍し
   ていたダ・コスタは戦闘状況下での兵士の脈拍上昇,呼吸困難,心臓発作に似た症状を指
   して Soldier’s Heart やダ・コスタ症候群などと名付けた[Da Costa 1871]。
    第二次ボーア戦争(1899-1902年)の際には,多くの英国軍兵士が強い動悸や
   不安,意欲喪失,筋肉の震え,めまい,血圧や脈拍の変化といった症状を現すようになり,
   心臓障害(disordered action for the heart; DAH)と診断され,除隊するものが続く
   ようになった。はじめはきつい帯ひもと装備が原因と考えられていたが,のちにこの症状
   は戦闘経験に起因する戦闘後障害(post-combat disorder)ではないかと考えられるよう
   になった[Murray 1918]。
   『コンバット・ストレスと軍隊』


 ◆ (JB 寄稿論文) 『大震災と戦力回復』
    山下輝男
   「(5) メンタルヘスについて
    災害派遣において、メンタルヘスを組織的実施したのは今回が初めである。小生の経験
   で恐縮だが、熊本隊長を拝命してい際に天草水害災派遣出動、土石流に飲み込まれたお婆
   さんを約1週間後発見収容した。流石に若い者は手を拱いて見守るのみであったし、その
   夜中に奇声を発した隊員も居た。一名においてすらそうなのだから、数限りなくそういう
   場面に遭遇したら精神的ショックが大きいだろうし、心的外傷後ストレ障害(PTSD)
   に陥る者が居ことはある意味では当然であり、それ故にメンタルヘスを行わねばならいの
   である。
   『大震災と戦力回復』


 ◆ 新聞記事 『光州(クァンジュ)市民軍出身の医師“5月の傷”を治癒』
    『ハンギョレ新聞』 2012年7月  日
   「『5・18光州(クァンジュ)虐殺や拷問のような国家暴力の被害者は、数十年が過ぎ
   たけれどもいまだに怒り、酒を飲み、事故を起こし、うつ病になります。性格の問題では
   ないのに個人の責任のようにされてきました。』国家暴力被害者の精神は傷つけられたそ
   の瞬間をほんの一寸も抜け出せないまま、さ迷い徘徊しているという。2009年の統計
   を見れば、5・18の負傷後遺症死亡者380余名のうち自殺者が41名(10.8%)
   だ。経済協力開発機構(OECD)会員国の平均自殺率0.02%より300倍も高い。」
   『ハンギョレ新聞』
   ≪活動報告≫ 14.5.13
   ≪活動報告≫ 12.8.10


 ◆ 衆議院議事録 『衆議院内閣委員会』 2012.3.議事録
     質問者  玉木 デニー
    東日本大震災に出動した自衛隊員のメンタルヘルスの状況が報告されています。
   『議事録』
   『読売新聞』12.3.7
   「渡辺副大臣 東日本の大震災で派遣をされました隊員メンタルヘスについて……陸自衛
   隊五万八千十人を帰隊後一カ月調査したところ、PTSD等の原因となる高リスク者がお
   よそ3.3%、うつ病等の高リスク者がおよそ2.2%でございます。
    海上自衛隊については6112人を対象に調査しところ、PTSDの高リスク者が4.
   3%でございます。……もう既に5名の海上自衛隊員がPTSDと確認をされておりまし
   て、現在はケアを受けながら職場復帰をしているところでございます。
    また、航空自衛隊においては3119名のうち7.5%がPTSD高リスク者、ちょっ
   と対象人員が違うんですが、うつ病の高リスク者が2819中6.5%。ここではPTS
   Dは確認をされておりません。
   ≪活動報告≫ 12.3.30


 ◆ 本 『平常心を鍛える 自衛隊ストレスコントロール共感が明かす
     「試練を乗り切るための心の準備」』
    下園 壮太  講談社+α新書  2011年10月刊
   「ヒトは、1人では大自然や猛獣に勝てない。仲間を失うことも多いだろう。そのとき関
   わった全員に、「自分の制だ。自分は何をすればよかったのだろう」と真剣に考え続けさ
   せ、準備させ続けることで、少しでも次の悲劇を避けようとしているのだ。
    ……
    このように見てくると、罪悪感は、私たち人類には必要な感情(苦しさ)であることが
   わかる。とても苦しい感情だが、仲間を守ろうとする気持ちから生じているので、その本
   質は“愛”。自責感は愛の変化形なのだ。
    ……
    冷静に考えると、生き残った人々は、そんなに自分を責め、消耗する必要はない。むし
   ろ、これからの再建のためにエネルギーを使ってほしい。」


 ◆ 記事 『被災地派遣の幹部自衛官、相次ぎ自殺
         「丁寧なメンタルケアが必要」の声』
    JCASTニュース 11.10.22
   『被災地派遣の幹部自衛官、相次ぎ自殺』
   「自衛隊では旧日本軍と同じで、『隊員はいくらでも代わりがいる』と思っているところ
   がある。たとえば今回の震災で捜索に当たった隊員は、多くの遺体などを目にして相当な
   ショックを受けたはず。十分な休息が必要なのに、帰還した隊員たちは普段通りの厳しい
   訓練を続けている。すでに訓練のための予算が出ているからです。一方で上層部は震災救
   助の実績などをもとに、さらなる予算を取ることしか考えていない」
    さらに『男社会』の自衛隊では『弱音を吐けない』『できないとは言えない』雰囲気が
   強く、酷いいじめに遭ったり理不尽な仕事を押し付けられたりしても、そのまま抱え込ん
   でしまい自殺にいたるケースが後を断たないという。『外部委託のはずのカウンセリング
   も実際には自衛隊OBが運営しているなど、外からのチェックが機能していない』」
   ≪活動報告≫ 11.4.4


 ◆ 『ヴェトナム帰還兵のPTSD(心的外傷後ストレス障害)の形成
      トラウマと兵役をめぐる言説』
    イザンベール 真美
    九州国際大学法学論集 第17巻 第3号(2011年)
   『ヴェトナム帰還兵のPTSD(心的外傷後ストレス障害)の形成』
   「PTSDはトラウマをめぐる二つの研究潮流から生まれた。一つはフロイト(Sigmund
   Freud)やジャネ(Pierre Janet)に代表される、19世紀末から20世紀初頭の幼少時の
   家庭内性的虐待を受けた女性達のトラウマ、いま一つは第一次大戦前後の兵士や将校に見
   いだされた、いわゆる『戦争神経症(War Neurosis)』である。現在、天災、事故、犯罪、
   強制収容所の生存者、幼少時の性的虐待や家庭内暴力の被害者、そして帰還兵まで、幅広
   い範囲でのトラウマを病因とみなす、『心的外傷後ストレス障害(PTSD)』は前述の
   二つのトラウマ研究史の後者、戦闘体験のトラウマを訴えるヴェトナム帰還兵を中心とし
   た運動の中、1980年にアメリカ精神医学会(APA)が認めたことにより、公式な
   『精神障害』となったものである。」
   ≪活動報告≫ 14.7.4
   ≪活動報告≫ 14.1.7
   ≪活動報告≫ 13.5.24


 ◆ 第177回国会 参議院外交防衛委員会
    2011年8月4日
   ○岸信夫君 ……
    そのためには、今政務官からも言及ありましたけれども、報告、報告といいますか、気
   軽にカウンセリングを受けられる、そういう雰囲気というものをつくっていかなければい
   けないんだと思うんですね。我々は強いんだと、強いから大丈夫なんだというだけではい
   けないと思いますし、どうも最近、そういうことが少し部隊の中で逆に見られるんじゃな
   いかということもうかがえます。そういうことでは、本来それで乗り越えられればいいん
   ですけれども、そういう状況じゃないわけですから、是非絶え間なくやっていただきたい。
    実はこの間、ちょっと、若干ショックを受けたのは、私がいたときと同じポスターが、
   メンタルヘルスのポスターが部隊内に掛かっていました。ずっと同じメッセージを続ける
   というのがいいのか悪いのかという議論はあるかもしれませんけれども、逆にそれを見て、
   本当に常にそういったことが考えられているのかどうか、防衛省の中で、それも一方で心
   配になったところです。
    ですから、その点については、特にこういう大災害があったわけですから、皆さん大変
   なストレスが掛かっている。イラクと比較するわけにはいかないと思いますけれども、御
   遺体を扱わなければいけないという意味ではこれまでなかったことだと思います。そうい
   う意味で、引き続き力を入れていっていただきたいと思います。
   「議事録」


 ◆ 『東北方面隊で実施した「心の健康診断」2009年度結果(第2報)
     ―特に臨床心理士との個人面談に関して―』
    『防衛衛生』 2011年8月号
   「心の健康診断」結果


 ◆ 『フランス陸軍の国外活動におけるメンタルヘルスケア』
    『陸戦研究』 23年5月号
    フランス陸軍の国外派遣兵士に対する帰国後のメンタルヘルスケアの実例と、ケアを
   必要と捉えるに至った経緯について触れています。


 ◆ 新聞記事 『惨事ストレス限界 長引く遺体捜索、
     自衛官らPTSD懸念
    産経新聞 11.5.8
   『惨事ストレス限界』


 ◆ 新聞記事 『【東日本大震災】自衛隊員に精神的ダメージ
     被災地で診療の医師報告』
    産経新聞 11.4.7
   【東日本大震災】


 ◆ 新聞記事 『ルポ アメリカ 帰還兵深い傷』
    朝日新聞 10.10.24
   「中間選挙を来月2日に控える米国で、米兵約5千人の命を奪った『2つの戦争』は、話題
   に上らない。世論の約8割は戦争の反対し、年間10数兆円を費やす戦争を『戦う価値がな
   い』と切り捨てる。そこには、危険を承知で戦地に向かう米兵たちと、米国社会との目に見
   えない溝がある。」
   『ルポ アメリカ 帰還兵深い傷』


 ◆ military.com 『トラウマは累積される』
    2010.4.12
   『トラウマは累積される』
   「ヴェンダービルト大学准教授で、湾岸戦争で海兵隊を担当した海軍の心理学者ポール・
   ラーガン博士(Dr. Paul Ragan)は、兵士は警察官や消防士とおなじく、繰り返されるス
   トレスに直面し、それは積み上げられていくといいます。『肝心なのは、トラウマは累積
   されると言うことです。
    それは脳の中にそれ自身を埋め込み、振り払うことが出来ないのです』。」


 ◆ 『自衛官自殺問題に対する鳩山由紀夫内閣の取り組みに関する
     質問主意書』
    提出者 鈴木 宗男  平成22年2月6日提出  質問第59号
   「国家公務員の中でも、自衛官・防衛省関係者の自殺者が突出して多いことがかねてからの
   問題となっている。平成十六年度から十八年度まで、それぞれ百人、百一人、百一人と、三
   年連続で自殺者が百名を超え、十九年度も八十九名の自殺者が出ている。また、平成十七年
   度に人事院がまとめた十万人当たりの国家公務員の自殺者数十七.七人と比較しても、自衛
   官・防衛省関係者は十八年度十万人当たり三十八.三人となり、国家公務員全体の二倍強と、
   国家公務員の中でも突出して多いことが防衛省自身の調査で明らかになっている。右を踏ま
   え、質問する。」
   『質問主意書』

   『内閣衆質174第198号  平成22年3月12日』
    内閣総理大臣 鳩山 由紀夫
   「自衛官及び防衛省の事務官等の自殺者数は、平成二十年度においては八十三人であり、平
   成二十一年度(平成二十二年二月末までに限る。)においては七十九人である。
    また、平成二十年度の自衛官及び防衛省の事務官等の自殺による死亡率は十万人当たり三
   十三・一人であり、同年度の一般職の国家公務員の自殺による死亡率である十万人当たり二
   十一・七人より高い数値である。」
   『答弁書』
   ≪活動報告≫ 12.7.13


 ◆ 『自衛隊員の自殺防止に向けた防衛省の取り組み
     並びに組織の在り方に対する同省の認識に関する質問主意書』
    提出者 鈴木 宗男  平成20年2月6日提出  質問第59号
   「一 「政府答弁書一」では、防衛省の事務官等を含む自衛官の自殺が国家公務員の中で飛
   び抜けて多いことについて、「防衛省としては、自殺防止対策を強力に推進していかなけれ
   ばならないと認識しており、一般職の国家公務員の自殺の状況をも踏まえつつ、自衛官の自
   殺の原因等について分析及び検討をしているところである。」との防衛省の認識が示されて
   いるが、二〇〇八年二月六日現在、右の自衛官の自殺の原因等についての分析及び検討はど
   の様な進捗状況であるか、具体的に説明されたい。」
   『質問主意書』

   『内閣衆質169第59号  平成20年2月19日』
    内閣総理大臣 福田 康夫
   「一について
    防衛省としては、一般に、自殺は、さまざまな要因が複合的に影響し合って発生するもの
   であり、個々の原因について特定することが困難な場合も多いと考えているが、防衛省にお
   いては、借財が自殺の原因として多いこと、人事異動及び夏季休暇等の時期に自殺が多いこ
   と等を踏まえて、借財等に関する服務指導強化、人事異動時期等に合わせたメンタルヘルス
   強化期間中におけるメンタルヘルスに関する啓発教育等を実施してきており、これら施策が
   より一層効果的になるための方策等を検討しているところである。」
   『答弁書』


 ◆ 『防衛省におけるいじめの実態及びいじめによる自衛隊員の
    自殺防止に対する防衛省の認識と取り組みに関する質問主意書 』
    提出者 鈴木 宗男  平成20年1月7日提出  質問第380号
   「一 自衛隊における上司による部下へのいじめ、または同僚間でのいじめなどいじめの問
   題について、防衛省は詳細を把握しているかとの問いに対し、「政府答弁書」では、「防衛
   省においては、例えば、上位の階級等にある者が、部下等に不法又は不当に精神的又は肉体
   的苦痛を与える行為を行った場合には、事実関係を把握した上で、私的制裁、傷害又は暴行
   脅迫として懲戒処分を行っているところである。」との答弁がなされているが、自衛隊を含
   む防衛省においていじめが発覚した場合、その報告を受け付けて対策を講じる、またはいじ
   めが行われていないかどうかの調査を担当する部局はどこか。
    二 防衛省における、①上司による部下へのいじめ、②同僚間でのいじめの二点について
   報告されている事例、そしてそれを受けた懲戒処分は何件行われているか、直近十年につき
   明らかにされたい。」
   『質問主意書』

   『内閣衆質168第380号  平成20年1月15日』
    内閣総理大臣 福田 康夫
   「一について
    自衛隊法施行規則(昭和二十九年総理府令第四十号)第六十八条において、何人も、隊員
   に規律違反の疑いがあると認めるときは、その隊員の官職、氏名及び規律違反の事実を記載
   した申立書に証拠を添えて懲戒権者に申立てをすることができる旨が規定され、また、同令
   第六十九条において、懲戒権者は、隊員に規律違反の疑いがあると認めるとき、又はこの申
   立てを受けたときは、直ちに部下の隊員に命じ、又は特に必要がある場合は他の適当な隊員
   に委嘱して規律違反の事実を調査しなければならない旨が規定されているところであり、懲
   戒権者は、主に人事担当部署にこのような調査を命じているところである。
    二について
    防衛省においては、例えば、上位の階級等にある者が、部下等に不法又は不当に精神的又
   は肉体的苦痛を与える行為を行った場合には、事実関係を把握した上で、私的制裁、傷害又
   は暴行脅迫として懲戒処分を行っているところであり、「いじめ」として懲戒処分を行って
   いるわけではないため、お答えすることは困難である。」
   『答弁書』


 ◆ 『自衛官自殺問題に対する防衛省の取り組みに関する質問主意書』
    提出者 鈴木 宗男  平成19年11月13日提出  質問第212号
   「一 二〇〇四年から二〇〇六年までの三年間、自殺した自衛官が毎年百人を超え、更に二
   〇〇六年度の自衛官の自殺者数は十万人当たり三十八.三人になり、人事院がまとめた二〇
   〇五年度の国家公務員の十万人当たりの自殺者数十七.七人の二倍強と、国家公務員の中で
   も自衛官の自殺が突出して多いことが防衛省の調べで明らかになった旨二〇〇七年十一月十
   二日付で報じられているが、右の現状について、防衛省はどのような認識を有し、また右の
   背景にはどのような要因があると認識しているか。
    二 防衛省が自衛官の自殺の原因について二〇〇六年度に調査した結果では、最も多かっ
   たのが「その他・不明」の六十三人であると報じられている。最も多くの自殺者の原因が
   「その他・不明」に分類され、その理由が明らかにされていないが、防衛省として、最も多
   くの自衛隊員がどのような理由により自ら死を選んだのか把握すべく、然るべき調査を行っ
   ているのか。」
   『質問主意書』

   『内閣衆質168第212号  平成19年11月22日』
    内閣総理大臣 福田 康夫
   「一について
    防衛省としては、自殺防止対策を強力に推進していかなければならないと認識しており、
   一般職の国家公務員の自殺の状況をも踏まえつつ、自衛官の自殺の原因等について分析及び
   検討をしているところである。
    なお、御指摘の「自衛官の自殺者数」には、防衛省の事務官等の自殺者数も含まれており、
   自衛官のみの平成十六年度から平成十八年度までの自殺者数は、平成十六年度九十四人、平
   成十七年度九十三人、平成十八年度九十三人であり、平成十八年度の自衛官の自殺による死
   亡率は十万人当たり三十八・六人である。
    二について
    防衛省においては、自衛官の自殺が発生した場合には、他の隊員に対するじ後の精神的・
   心理的影響等をなるべく小さなものとするとともに、併せて自殺防止対策に資することを目
   的として、精神医学及び心理学の専門家等を構成員とするアフターケアチームを自殺者が所
   属していた部隊等に派遣しており、このような活動を通じて、自殺の原因の特定・分析に努
   めているところである。
    防衛省としては、一般に、自殺は、さまざまな要因が複合的に影響し合って発生するもの
   であり、個々の原因について特定することが困難な場合も多いと考えているが、防衛省にお
   いては、自殺の原因について可能な限り特定できるよう努めているところであり、「病苦」、
   「借財」、「家庭問題」、「職務」、「その他・不明」という区分に整理して把握している
   ところである。」
   『答弁書』


 ◆ 『組織救援者のメンタルヘルス』
     自衛隊岐阜病院精神科 緒方 克彦、安藤 祐一、古賀 典夫
   「(4)業務の価値付け
    援助業務について従事した個人が組織内で評価され、報いられることは意外に少ないと言
   われます。援助業務の意義・効果については公の広報などでその価値を明確に記載し、組織
   のなかでしかるべき担当者が、援助活動の価値を明確に認め、労をねぎらうことが重要です。
    (5)スタッフミーティングの実施
    事後の反省会やミーティングを適宜にあるいは定期的に実施することは、上記の事項を徹
   底する上で非常に有効です。ただし、責任追及や個人攻撃の場にしないことが重要です。仲
   間内での共感を促し、緊張をほぐすような場であることが望まれます。現場のリーダーとし
   て各人員の健康状態を把握したり、情報を統制したりするための非常に大切な場でもありま
   す。」
   『組織救援者のメンタルヘルス』


 ◆ 新聞記事 『疲弊する米兵』
    朝日新聞 09.12.6~12連載
   「セクハラ行為が起きるたび、『男のキャリアを傷つけないでくれ』という声が聞こえてき
   た。自分は仲間の1人ではなく、絶えず『女』として見られてると思うようになった。『敵
   がいつ襲ってくるか分らないという心理的負担に加えて、同僚による暴行の恐怖が続いた。
   ミスをしても個人の問題として扱われす、『だから女は』と言われる。必要以上に身構えた。
   『疲弊する米兵』


 ◆ 『主要記事の要旨 メンタル・ヘルスをめぐる米軍の現状と課題
     ―「戦闘ストレス障害」 の問題を中心に―』
    鈴木 滋  『レファレンス』 2009. 8
   『メンタル・ヘルスをめぐる米軍の現状と課題』


 ◆ アメリカ 『戦場の日々を愛し過ぎて』
    ダニエル・ストーン、イブ・コナント(ワシントン支局)
    ジョン・バリー(軍事問題担当)
    Nwesweek 2009.7.22
   「兵士たちをむしばむのは、派遣回数より派遣期間の長さなのかもしれない。陸軍の情報将
   校ジェシカ・オール (42) は、現在ノースカロライナ州のブラッグ基地に配属されてい
   るが、39カ月の戦闘地域への派遣経験を持つ。
    国外への派遣が長期になると、普通の人生を送る上で支障が出てくる。「人生のあらゆる
   ことを保留にしなくてはならない。何一つ決められない」とオールは言う。」
   『戦場の日々を愛し過ぎて』


 ◆ 『自衛隊精神科医療とメンタルヘルスの溝をどう埋めるか
    北部方面隊の精神科臨床の現状と課題』
    戸田 裕之 自衛隊札幌病院精神科
    『防衛医療』 2009年6月号
   「自衛隊は1985年から自殺者数を発表していいます。
   年間60~70人前後で推移していたのが2002年度78人、03年度75人、04年度
   に94人と初めて90人を突破し、05、06年度93人、07年度83人です。(制服組
   のみ)
    この傾向を裏付ける資料が、『防衛医療』2009年6月号に、自衛隊北部方面を統括す
   る自衛隊札幌病院精神科の医師の報告『自衛隊精神科医療とメンタルヘルスの溝をどう埋め
   るか 北部方面隊の精神科臨床の現状と課題』の中に表になって載っています。外来新患数
   は、2000年119人、01年143人、02年196人、03年265人、04年37
    5人、05年251人、06年326人です。02年以降は急増です。
    外来新患者を「国際疾病分類ICD-10」で分類しています。(09年段階での分類)
   F2は「統合失調症および妄想性障害」、F3は「気分(感情)障害、うつ病圏」、F4は
   「神経症性障害、ストレス関連障害」です。
    2000年 F2 11人、 F3 64人、 F4 48人 など。
      01年     6人、    36人、    45人
      02年     6人、    37人、    74人
      03年    14人、    32人、   123人
      04年    13人、    43人、   113人
      05年    14人、    39人、   114人
      06年    14人、    90人、   108人
   となっています。
    入院患者については2000年から2003年までの資料がないが、1999年と200
   4年を比べると入院患者数は99人から141人、そして05年は206人に急増していま
   す。F4の患者数は20人から50人に増え、05年は87人と急増しています。
    北部方面部隊の自殺者数は2000年16人、01年13人、02年19人、03年15
   人、04年14人、05年25人、06年21人です。自殺は体調不良に陥った後、数サイ
   クルを経て発生します。」
   ≪活動報告≫ 15.6.2


 ◆ 新聞記事 『対テロ戦参加 米兵自殺率倍増』
    毎日新聞 09.5.21
   『対テロ戦参加 米兵自殺率倍増』
 ◆ 新聞記事 『テロとの戦いと米国』 第2部 疲弊する兵士
    毎日新聞 09.5.21~25連載
   「08年3月、母のもとに突然の悲報が届いた。1人住まいのアパートでティモシーさんが
   首をつって死んでいるのが見つかったという。地元の退役軍人省病院によると、イラク武装
   勢力によるIED(即席爆発装置)攻撃をうけ、帰還後、外傷性脳損傷(TBI)と心的外
   傷後ストレス障害(PTSD)と診断されていた。死の2カ月前にも自殺を図り未遂に終わ
   っていた。自殺直前にも診断予約に姿を見せないなど『兆候』を見せていた。」
   『疲弊する兵士』①~②
   『疲弊する兵士』③~⑤


 ◆ 新聞記事 『自衛官自殺 対策なく』
    朝日新聞 08.9.26
   「自衛官の自殺者数は年60~70人台で推移していたが、04年度に過去最多の94人達
   し、05年、06年度93人と続いた。07年度は83人とやや減少し、08年も8月22
   日までの約5か月で28人だ。」
   『自衛官自殺 対策なく』


 ◆ 記事 『自衛隊員の自殺が止まらない』
    Internet Zone::WordPress  2008/04/17
   『自衛隊の自殺』


 ◆ 『イラク帰還自衛隊員の自殺に関する質問主意書』
    提出者 照屋 寛徳  平成19年11月2日提出  質問第182号
   「イラク、インド洋、クウェートなどに派遣された自衛官の自殺等による死者が多数に上っ
   ているらしいとの事実が判明している。
    以下、質問する。
    一 テロ対策特別措置法に基づき、インド洋における補給活動に派遣された海上自衛隊員
   の、派遣時から撤収時までの、重複を含むのべ人数を明らかにされたい。
    二 イラク対策特別措置法に基づき、イラクに派遣された自衛隊員の、派遣時から現在ま
   での、重複を含むのべ人数を明らかにされたい。
    三 インド洋における補給活動に派遣された自衛隊員、及びイラクに派遣された自衛隊員
   のうち、在職中に死亡した隊員の数、そのうち死因が自殺であった者、死因が傷病の者、死
   因が「事故または不明」の者の数を、陸海空自衛隊員毎に明らかにした上で、これらの方々
   の尊い犠牲に対する政府の見解を示されたい。
    四 自衛隊員のうち、インド洋、イラク、クウェートなどに派遣された経験者で、帰還し、
   退職した後に、精神疾患になった者や、自殺した隊員の数を、陸海空自衛隊員毎に、その数
   を明らかにした上で、元隊員、または、ご遺族に対し、政府としては、どのような形で責任
   をとるつもりなのか、見解を示されたい。」
   『質問主意書』

   『内閣衆質168第182号  平成19年11月13』
    内閣総理大臣 福田 康夫
   「一について
    我が国は、平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻
   撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実
   施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法(平成十三
   年法律第百十三号。以下「テロ対策特措法」という。)に基づき、延べ約一万九百人の海上
   自衛隊員をインド洋に派遣してきたところである。
    二について
    我が国がイラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置
   法(平成十五年法律第百三十七号。以下「イラク特措法」という。)に基づき派遣した自衛
   隊の部隊の一部については、イラクに入国していない場合があることから、お尋ねの人数に
   ついて確定的にお答えすることは困難であるが、平成十九年十一月七日現在までに、我が国
   は、イラク特措法に基づき、延べ約五千六百人の陸上自衛隊員、延べ約三百三十人の海上自
   衛隊員及び延べ約二千八百七十人の航空自衛隊員を派遣してきたところである。
    三及び四について
    テロ対策特措法又はイラク特措法に基づく派遣と隊員の死亡との関係については、一概に
   は申し上げられないが、平成十九年十月末現在で、テロ対策特措法又はイラク特措法に基づ
   き派遣された隊員のうち在職中に死亡した隊員は、陸上自衛隊が十四人、海上自衛隊が二十
   人、航空自衛隊が一人であり、そのうち、死因が自殺の者は陸上自衛隊が七人、海上自衛隊
   が八人、航空自衛隊が一人、病死の者は陸上自衛隊が一人、海上自衛隊が六人、航空自衛隊
   が零人、死因が事故又は不明の者は陸上自衛隊が六人、海上自衛隊が六人、航空自衛隊が零
   人である。
    また、防衛省として、お尋ねの「退職した後に、精神疾患になった者や、自殺した隊員の
   数」については、把握していない。」
   『答弁書』


 ◆ 『戦争する脳』
    計見 一雄
    平凡社新書(2007年)
   「今日でも使われているいくつかの心理テストがあるが、今もそれらをいくつか組み合わ
   せて、心理的特性とか性格的な特徴とかいうものを評価する道具として心理学者は使って
   いる。その組み合わせのことをテスト・バッテリーという。……
    このテスト・バッテリーというのも……(アメリカの)徴兵検査の時に心理テストを行
   なって、戦闘要員としての適性を評価するという方法が、本当に功を奏したものかどうか
   はよく知らなかった。しかしこの方法が自衛隊の隊員を募集する時に、そっくりそのまま
   日本に輸入されて、アメリカ陸軍式のテスト・バッテリーを実施していたことを私は知っ
   ている。
    ……
    しかし、これが本当に有効であったかどうなのかということになると……私はこの本を
   書くためにアメリカの陸軍軍医総監部出版の軍医の教科書“Text Book of Military
    Medicine" シリーズの“Military Psychiatry"などというものを手に入れて、読んで調
   べて見た。そうしたら、精神科医ならば腹をかかえて笑うであろうことが出てきた。」
   ≪活動報告≫ 11.10.21


 ◆ 「イラク帰還兵 心の闇とたたかう」 より
    『シリーズ米軍の危機:その2 イラク帰還兵を襲うPTSD』
    NHK・BSドキュメンタリー 2004年12月11日放送:
   「イラク帰還兵 心の闇とたたかう」


 ◆ 『米兵死者560人余・・・戦後が76%』
    朝日新聞 2004年3月17日放送:
   『米兵死者560人余・・・戦後が76%』


 ◆ 『自衛隊員のメンタルヘルスに関する提言』
    自衛隊員のメンタルヘルスに関する検討会 平成12年10月6日
   『自衛隊員のメンタルヘルスに関する提言』
   『自衛隊員のメンタルヘルスに関する提言の要旨』 平成12年10月6日
   『自衛隊員のメンタルヘルスに関する提言要旨』


 ◆ 『戦争における 「人殺し」 の心理学』
    デーヴ・グロスマン
    1998年6月   筑摩書房
   「何年も前から、個人としての兵士は敵を殺すことを拒否してきた。そのせいで自分の声明
   に危険が及ぶつわかっていてもである。これはなぜなのだろうか。そしてまた、これがあら
   ゆる時代に見られる現象であるとすれば、そこにはっきり気づいた人間がなぜひとりもいな
   かったのだろうか。……マーシャルは、第二次世界大戦中ずっとこの問題を研究してきた。
   敵に発砲しない何千という兵士について、先人のだれよりもよく理解したうえで、彼はこう
   結論している。『平均的かつ健全な……者でも、同胞たる人間を殺すことに対して、ふだん
   は気づかないながら内面にはやはり抵抗感を抱えているのである。その抵抗感のゆえに、義
   務を免れる道さえあれば、なんとか敵の声明を奪うのを避けようとする。……いざという瞬
   間に、[兵士は] 良心的兵役拒否者となるのである。』
   ……マーシャルはこう書いている。『平穏な防衛地区に移されると心底ほっとしたのをよく
   憶えている。……ここなら安全だからというより、これでしばらくは人を殺さなくてすむと
   思うと、じつにありがたい気持ちになるのだった』。マーシャルの表現を借りれば、第一次
   大戦の兵士の哲学は『見逃してやれ、こんどやっつけよう』 だった。
   ≪活動報告≫ 14.7.4
   ≪活動報告≫ 13.5.24


   ≪ 海 上 保 安 官 の 惨 事 ス ト レ ス ≫

 ★ 新聞記事 『海保、激務で増えるストレス
      尖閣や震災対応 休職など20年前の7倍』
    産経新聞 2013.8.4
   『海保、激務で増えるストレス 尖閣や震災対応 休職など20年前の7倍』


 ★ 『海岸救援者の外傷性ストレスにおける縦断的検討』
    堀口 真宏 京都大学大学院教育学研究科
     京都大学大学院教育学研究科紀要  No.58 (2012)
     『海岸救援者の外傷性ストレスにおける縦断的検討』
   「Herman(1992/1996)は,PTSD を抱える人の回復過程について3つの段階を挙げてい
   る。それは,「安全」「想起・哀悼」「再結合」の段階であり,まずはその人が安全な環境
   に身をおき安定化をはかることで,過去を想起し,語りを重ねていくことで,その記憶が再
   構成され,現実生活との再結合がなされると治癒に向かうと指摘している。しかし,海岸救
   援者は衝撃的な救助の後に安全な環境に置かれるというよりはむしろその「現場」に残って
   業務を続けることを強いられるともいえる。つまり、海岸救援者は Herman のいう回復過程
   に必要な「安全」な環境に身を置くことが困難な状況にあると考えられる。また Ursano ら
   (1999)は,通常と異なる状況下で救援活動した場合は,PTSD などの心理的障害の発
   生率は長期に渡って高いという報告からも,海岸救援者においても通常の業務を超える体験
   をする可能性があり,海岸救援者の心的状態について長期的な変化を検討することが必要で
   ある。」


 ★ 「災害と人権―職場における惨事ストレス対策―」
    平成23年度人権啓発指導者養成研修会 採録コラム  平成23年9月16日
    財団法人東京都医学部総合研究所副所長、心の健康プロジェクトリーダー 飛鳥井 望
   『災害と人権 ―職場における惨事ストレス対策―』
   「それから、正に活動中の戦闘体験というものがあります。今、日本の色々な組織の中では、
   海上保安庁が一番この戦闘にかかわる確率が高いということです。ちょっとした漁船に近づ
   く時も、いつどういったような戦闘行為になってしまうのかがわからないといったような状
   況があるなど、そういう緊張感を持って仕事をされております。
    ということで、この調査は2003年に実施したものですが、全国11本部の現場勤務の
   海上保安官5,300名から5分の1の系統抽出をしました。1,000名余の方に協力を
   いただきまして、有効回答率は80%です。過去10年間に強いストレスとかの事案に遭遇
   したという方が45.5%、約半数の方は過去10年間にやはり強いストレスだったといっ
   たような事案に遭遇しております。
    しかし、そのうち、実は早期に色々なストレス反応が出たという方は7割なのです。これ
   がほとんどの方に出るというのが、7割、8割。3割ぐらいの方がストレスとしては、余り
   何も感じなかったということです。ということで、やはり、ほとんどの方は何らかの早期の
   ストレスを受けているのです。
    そのうち、現在のIES─R得点が25点以上という、現在もそういうPTSD関連の色
   々な外傷性トラウマによるストレス症状が高いという方が、大体1割強くらいいます。
    つまり、7割ぐらいの方は早期にはみんなストレスは出ていますが、長い目でずっと見る
   と、その中の1割ぐらいの人がずっと尾を引くということがあります。
    それで、このようなデータに基づきまして、実際どんなストレス症状があって、どういっ
   たような早期のストレス症状があると尾を引きやすいかといったようなことを統計学的に分
   析しまして、JCG惨事ストレスチェックリストというものをつくりました。海上保安庁さ
   んの惨事ストレスチェックリスト、9項目です。
    「よく眠れない。酒の量が増えてきた。憂うつで気がめいる。涙もろくなった。イライラ
   しやすく怒りっぽい。現場の光景がくりかえし目に浮かび、感覚がぶり返す。その事件や事
   故のことは考えないようにしている。悪夢を繰り返し見る。無力感や自責の念を強く感じ
   る。」ということで、特にイライラしやすく怒りっぽいというのと、悪夢を繰り返し見ると
   いうのは、その後のメンタルヘルス上に、ほかの項目よりもっと影響していますので、配点
   を高くしております。

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