あの日、宮城の教職員はどんな事態に直面し、何を考え、どう行動したのか。身を
挺して子どもたちを守り避難誘導した学級担任、子どもや地域住民のケアに献身した
養護教員、学校再開の事務に奔走した学校事務職員や学校給食の再開に奮闘した栄養
職員、そして犠牲となった教職員の遺族・友人などの生の声が、大震災が学校教育現
場にもたらした全体像を明らかにする。
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目 次
第1章 子どもたちとあの日(東日本大震災大津波の記録 ; 3月11
日 津波から避難 ほか)
第2章 あの時・あの日から願う(地域の復興なくして学校の再生なし
;学校と地域がつながることの大切さ ほか)
第3章 あの日から子どもたちとともに(学校再建への中学生の思い
;東日本大震災と子どもたち ほか)
第4章 子どもたちの未来のために語り継ぐ(東日本大震災の実態 ;
忘れないあの日のこと ほか)
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★ 河北新報 13.1.27
「宮城県教職員時間外勤務 18%が月80時間超 昨年10月」
「教職員時間外勤務」
≪活動報告≫13.2.13
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★ 『災害支援・教育復興にむけて つなぐ』
日教組災害対策本部
『つなぐ』
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★ パンフレット 『こどもが 安心できる 毎日のために』
徳島県教育委員会 24.3
『こどもが 安心できる 毎日のために』
「休憩をとることは決して『自分勝手』なことではありません。災害後の子どもへの支援は
長期にわたります。短期集中でエネルギーを放出し、枯渇してしまわないようにしてくださ
い。
また、教職員が休むことは、『先生も自分と同じ』と子どもが安心するきっかけとなるこ
ともあります。大規模災害で全く休める状態ではないと思える場合は、学外者や支援の対象
者がいない、教職員のための休憩スペースなどを準備するといいでしょう。また外部からの
支援者が校内にいる場合は、遠慮なく連携し、一人で抱え込まないようにしましょう。」
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★ 特集 震災と組合・職場のケア
『勤労者のメンタルヘルスの実態と職場の対応』
日本生産性本部 メンタル・ヘルス研究所 今井 保次 飯田進一郎
『被災自治体職員に対するメンタルケア
激務のなかでのメンタルダウンを防げ』
自治労総合企画総務局長 西田 一美
『震災後の岩教組青年部の取り組み』
―集まろう 話そう みんなの笑顔をとりもどそう―
岩手県教職員組合 青年部長 佐藤 浩
「釜石支部は今回の震災で大きな被害を受けました。そんな中ですが、4月の下旬に釜石支
部の青年部で集まることができました。生徒を失った悲しみや、家族を探して歩く時の辛さ
や、被災した側ではなくて被災した方を支える立場としての考えや、遺体安置所となってい
る場で学校を始める不安や、それぞれの抱える不安を話すことができました。話したことで
すぐに解決というわけにはいかないですが、話して今の状況を分かち合ったことで心の居場
所があること知り、安心感をもつことができました。
集まって話すことが大切だと感じたので、青年部での取り組みでもこれからも「集まる
話す つながる」を大切に活動していきたいなと思います。いろいろな活動がある中でもJ
OIN-USや青年部の素晴らしい活動があるので、今年度もぜひ開催して話す場、つなが
る場、集まる場をつくっていってほしいし、盛り上げていきたいなと思っています。これか
らもがんばりましょう。」
この討論から、集まれる仲間で集まり、徐々に集まれる仲間を増やしていき、みんなで支
え合いながら震災を乗り越えていこうという思いを確認することができました。
そして、従来通りの取り組みを行うこととなりました。
『連合総研レポート』 2012年2月号
『連合総研レポート』
≪活動報告≫12.2.24
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★ 新聞記事 『気仙沼・震災当日休暇、津波で死亡
教諭の公務災害認定』
河北新報 12.1.16
『気仙沼・震災当日休暇、津波で死亡 教諭の公務災害認定』
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★ 新聞記事 『震災でストレス 教職員3割うつ
宮教組・小中学校調査』
河北新報 11.11.29
『震災でストレス 教職員3割うつ 宮教組・小中学校調査』
≪活動報告≫ 12.7.6
≪活動報告≫ 11.12.9
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★ 新聞記事 『心のケア まず先生から』
朝日新聞 11.5.1
『心のケア まず先生から』
宮教組速報 『先生たち 交代で休もう』
「多くの先生たちは、避難所の運営や学校再建に忙殺され、自宅や学校も被災して、児童生
徒のケアに全力をつぎ込めない無力感に駆られている。『こういう時こそ「できないことは
できない」と自分の心に言い聞かせることが大事。完璧じゃなくていい。
「中途半端にやる力」が、長い目で見たらとても大切』……『イライラや落ち込みを隠し
て子供たちに接しようとするのは難しい。無理に前向きになる必要もない。子どもにとって
は先生がいてくれるだけで治療的な意味があるのです』」
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★ 新聞記事 『心に傷負う子供も 接する教員も』
毎日新聞 11.4.30
『心に傷負う子供も 接する教員も』
「研修では講義だけでなく、心身をリラックスさせる『実技』にも時間を割いた。『子供を
元気づけるには先生が元気でいることが大切』(県教委)だからだ。県教委によると、同県
沿岸部の公立小中高校の教職員約2500人のうち約2割が、家屋に被害を受けた被災者で
もある。
(臨床心理士の)佐々木さんの指導で、両腕を上に伸ばしたり、肩を上下させたり、座っ
た状態で足を伸ばしたりするたびに『あー』『はー』と気持ちの良さそうな声がもれ、それ
まで緊張感や疲労感が漂っていた教員の顔に初めて笑みが浮かんだ。
『笑っちゃいけないと思っている人がいるかもしれないが、それは間違い。力を抜く時に
抜かないと力を入れる時に入れられない』。佐々木さんはリラクセーションの大切さを説く。
阪神大震災の時、感情を素直に出し『泣き虫先生』と呼ばれた教員のクラスではストレスの
回復が早かったという。」
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★ 『災害発生時に学校が置かれた状況とそれに伴う教師の心理』
小林朋子 静岡大学教育学部学校教育講座
『静岡大学教育学部研究報告(人文・社会・自然科学篇)』 第61号(2011.3)
『災害発生時に学校が置かれた状況とそれに伴う教師の心理』
「(2) 教師を支える校内体制
……教師の家族の状況、避難生活の状況、自宅などの被災状況など、教師個人がかかえる
ストレス状態は大きく異なる。その状況において教師を支えたものの一つとして本研究であ
げられたのは、<管理職の理解><教師同士のサポート>であった。しかし、宮崎ら(19
96)の調査では、地震発生後2ヶ月ほどの間で、上司との関係にストレスを感じた教師は
約81%、同僚との人間関係においては約78%と、他の人間関係や自分の被災状況と比べ
ても突出して高い割合になっている。また消防職員や警察官を対象とした調査では、消防職
員の約9%、警察官の約46%がつらい気持ちを和らげるものとして、「職員みんなで話を
する、何でも話せる職場」をあげており、何でも話せる職場の雰囲気や語らいの場は重要な
意味を持つ(餅原、2006)。」
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★ 『教職員のメンタルヘルス調査 報告』
兵庫県精神保健協会 こころのケアセンター [主任研究者:岩井圭司 (医師)]
兵庫県精神保健協会こころのケアセンター 1998年3月
『災害発生時に学校が置かれた状況とそれに伴う教師の心理』
「震災から本調査の実施時点まで2年2ヶ月の時間が経過していたが、調査時点でなお、震
災時に深刻な被害を受けた者・震災後過酷な業務に従事した者で精神健康の低下が見られた。
女性は男性に比して強いストレスをこうむっていた。被災地に勤務する者の10~20%で
PTSDが強く疑われた。また、被災していない者も、一般人口に比してかなり高度なスト
レス状況にあった。」
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★ 『阪神・淡路大震災と学校 -教育現場からの発信-』
「阪神・淡路大震災と学校」編集委員会
発行所 兵庫県教職員組合 1995年11月10日
内容紹介
被災地域の学校や子どもの状況、避難所運営への教職員の関わり、学校再開にむけた教職
員の尽力、被災地校への支援活動を掲載。制度の弾力的運用、当時発出された要請書、行政
からの通知文なども資料として掲載。教育復興のあり方を提言。
『教育現場からの発信』
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