いじめ・メンタルヘルス労働者支援センター(IMC)

 労 働 相 談  デ ー タ


  「初めに人間があり、人間の生活がある。そして終りも亦人間と、生活とで在る。こ
  れが人間史の全部である。/ 人間生活のあるところ、そこにありとしある生活資料の
  生産がある。……注意せよ。生産方法在つて生活在るのではない。生活在つて而して
  生産方法があるのである。従つて生産の方法と態様とは人間のものなのであって、決
  つしてその逆ではないのだ。…… / 二旬に亘る女工達のあの悪戦苦闘、それはそも
  そも何のための苦しみ、何のための闘ひであったか。いふまでもなく、それは生産方
  法における一手段、即ち生産用具たるの地位から、本然の人間に立ち戻らんとする彼
  等の努力の表現に外ならなかった。……/ 歴史がその足を止めない限り、そして人
  間生活への道が、その燦然たる光を失はない限り、退いた女工達は、永久に眠ること
  をしないだらう。」
    (山一争議が終った翌18日付の『信濃毎日新聞』の社説。タイトルは「労働争議の教訓」。)
     ≪活動報告≫ 15.8.25



    ◇ ホットラインの集約 等

  ・2012年 コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク
   「全国一斉 職場のいじめ・パワハラホットライン」の結果
    「ホットライン」の結果
   【相談の傾向】
   また、パワハラの横行は、長時間労働や過剰な競争、非正規雇用化等による就業
  環境の悪化、未払残業や不利益変更等の使用者の違法行為等も影響していると考え
  ます。労働法の規制強化、使用者の違法行為に対する監督行政の強化が必要である
  と考えています。
    ≪活動報告≫ 12.12.21

  ・「全国一斉メンタル労災・いじめ対策無料電話相談
     ―労災認定から予防対策まで―」 2012年
     全国労働安全衛生センター連絡会議主催
    「ホットライン」報告
  「正社員からの相談にも深刻ながあるは事実で、やはりパートといった「弱い人」
  への嫌がらせの相談も目立った。言うことを聞かなければ雇い止め解雇をちらつか
  せたりするような悪質なものもあった。問題は、仮に相談者が全く不当だと考えて
  いても、職場でそうした問題を総務などの然るべき人に言うこと自体が、逆に自分
  の身分を危うくすると言う大きな不安を持っていること。正社員と同じように、時
  には正社員以上に過重労働を強いられているというような相談もあった。
    ≪活動報告≫ 12.3.6

  ・パンフレット 『あきらめないで! 職場のいじめ NO!』
     発行: いじめ メンタルヘルス労働者支援センター /全国労働安全衛生セ
     ンター /コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク  頒価 100円
   いじめ問題については、労働者がこのようなひどい状況に遭遇したという紹介や
  「悲劇の主人公」が同情の目で見られて終わっていることが多くあります。しかし
  それでは問題は解決しません。私たちが今必要としているのは泣き寝入りをしない
  ためにはどうしたらいいか、どのようにしたら解決できるかです。
   このパンフレットには全国各地のユニオンが相談を受けた28の事例紹介と団体
  交渉、訴訟、労働委員会、行政の相談機関などの活用による解決方法が載っていま
  ます。そして「事例から見えてきたこと」として「なぜいじめやいやがらせが職場
  で起きてきているのか。一言でいえば、労務管理能力の欠如ではないか」と指摘し
  ています。「いわゆる『暇な管理職』がリストラされつくした結果、人間関係を調
  整したり、合理化をするならするで、トラブルを生じさせないような工夫をする能
  力が、経営側になくなっている。」とあります。
   「職場環境の問題は人間関係の問題」ということが忘れられているというより否
  定されています。
    ≪活動報告≫ 11.5.13


   ☆ 労働相談とは

   相談することは一歩踏み出したこと

   労働者は、“いじめ”や紛争に遭遇しても、なぜな
  のかや周囲で何が起きている事態がなかなか理解でき
  ず、精神的に混乱します。自分では回避することがで
  きなくなると、甘受して我慢するか、反撃するか、支
  援を求めるかを逡巡しながら判断をします。
   そのようななかで相談者が労働組合・ユニオンを探
  して相談に来るということは、状況から抜け出したい、
  反撃したい、その対処方法を見つけたい、なんとか泣
  き寝入りをしないで解決したいと決意し、自分(たち)
  だけでは解決不可能なので支援を受けて解決方法を探
  ろうと意思を固め、踏み出したということです。
   相談を受ける側は、まずその意思を理解し、ポジテ
  ィブな姿勢を評価します。相談者の辿りつくまでの心
  労は「人生において最大の出来事に遭遇」し、いま
  「危険に晒されている」のです。)

   人間にはみな「自己治療力」がある

   相談活動は相談者の「自信を回復させる」ことです。
  「トラウマを負った被害者が回復し、自立した生活を
  取り戻していく際に、『エンパワメント』が重要であ
  るということはよく知られている。
   『エンパワメント』とは、その人が本来持っている
  力を思い出し、よみがえらせ、発揮することであって、
  だれかが外から力を与えることはできない。けれども
  忘れていた力を思い出し、自分をもう一度信じてみる
  ためには、周囲の人びとのつながりが欠かせない。」
  (宮地尚子著『傷を愛する』)
   人間には本来みな「自己治療力」があり、「自然治
  癒力」があります。相談を受ける側の役割は、相談者
  の精神的混乱を一緒に整理したり、やり残しているこ
  とを一緒に発見したりして、「自立」することをサポ
  ートすることです。そのようにして解決に至ると、相
  談を受ける側も「人間ってすばらしい」と実感できま
  す。(『メンタルヘルスの労働相談』(緑風出版刊)
  より)



 ◇ 厚労省 個別労働紛争解決制度

  ・個別紛争28年度
     個別労働紛争28年度
  ・個別紛争26年度
     個別労働紛争26年度
  ・個別紛争25年度
     個別労働紛争25年度
  ・個別紛争24年度
     個別労働紛争24年度
     ≪活動報告≫ 13.6.14
  ・個別紛争23年度
     個別労働紛争23年度
     ≪活動報告≫ 12.6.8
  ・個別紛争22年度
     個別労働紛争22年度
     ≪活動報告≫ 11.5.27
  ・個別紛争21年度
     個別労働紛争21年度
  ・個別紛争20年度
     個別労働紛争20年度
  ・個別紛争19年度
     個別労働紛争19年度
  ・個別紛争18年度
     個別労働紛争18年度



 ◇ 東京都の労働相談の状況
    東京都労働経済産業局
    平成24年度上半期の労働相談状況について
    東京都の労働相談の状況



 ◇ 神奈川県の労働相談の状況
    神奈川県かながわ労働センター
    神奈川県の労働相談の状況



 ・平成23年度男女雇用機会均等法、
  育児・介護休業法、パートタイム労
  働法に関する相談、紛争解決の援助
  及び是正指導の状況まとめ
    相談、紛争解決23年度






   ◎ 相談者からのお礼状

    上司からの暴言や業務からの排除などのいじめで体調不良に陥りました。
    ユニオンの交渉と裁判で闘い、裁判での和解で解決しました。

      「オメの方こそ頑張れ!」と白鳥から言われた

    ……私事ではございますが、先日裁判にて和解が成立し、会社を退職しました。会社を
   離れれた事でだいぶ体調も回復いたしまして、○○に△月△日から勤務させていただいて
   おります。
    こうして生き直す事が出来ましたのも、××様を始めユニオンの皆様や弁護士のご尽力
   がございました賜と御恩を忘れずに新たな人生を歩んで参りたいと思います。
    自宅の上空を北に向かって飛んで行く白鳥に数千キロにも及ぶ過酷な北帰行を憂い「頑
   張って帰るんだよ!」とエールを送ったところ、一緒にいたいとこに方言で「オメの方こ
   そ頑張れ!と白鳥が言っている」と言われ全くその通りだと妙に納得してしまった次第で
   す。過酷な旅路へと飛び立った白鳥を見習いまして、私もまた多くの学びを得て人として
   成長できますよう人生の荒波へと勇気を持って!行きたいと思います。
    失意の中、お力になって頂き、ご助言を頂きましたこと、心から感謝しています。


     職場での嫌がらせに悩んでいます。自分の努力では限界があると思っての相談です。
     悔しい思いをしていて、精神的に不安になるのがつらいので、対処やどのような気持
    ちで過ごせばいいか迷っています。

      自分の権利を主張することは、他人も大切にすること

    早速お返事ありがとうございます。どんなに心強く感じたことか、暖かい言葉に癒され
   ました。まさに、事が深刻化する前に、あるいは備えておこうという段階です。
    上昇志向の方々がいまして、……自分より立場の弱い人たちをコントロールすることで
   自分たちが優越感をひたるというパターンです。
    自分の過失に対して、何らかの指導があり、納得できる状況であれば、私も職業人なの
   でどんな努力もします。陰湿な精神的にダメージをじわじわかけて、失敗を待っているよ
   うな状況です。……
    幸い、素晴らしい友人がいて、休日にはたわいないおしゃべりをして、楽しく気分転換
   できています。自分の権利を主張することは、他人も大切にすること、何とか、自分が納
   得できる形で状況を改善したいだけなのです。
    考えてみるとこんな状況が日本にはたくさんあるのですね。
    理不尽なことと戦うのはエネルギーがいりますが、どうぞ健康に気を付けて、これから
   も活躍してください。



       資  料

 Ο「労働局あっせん、労働審判及び裁判上の
    和解における雇用紛争事案の比較分析」
   『労働政策研究報告書 No.174』
   独立行政法人 労働政策研究・研修機構
   『労働政策研究報告書 No.174』

 Ο【特集】 コミュニティ・ユニオン研究の
    新たな動向
  ・メンタルヘルスに関わる労働相談を
    めぐる困難
    橋口昌治
    『メンタルヘルスに関わる労働相談をめぐる困難』
  ・個人加盟組合が行う労働相談が組合加盟に
    結びつく要因についての数量分析
    久世律子・鈴木 玲
    『個人加盟組合が行う労働相談』
    大原社会問題研究所雑誌 №642/2012.4

 Ο本『労使関係のフロンティア』
   呉 学殊 労働政策研究・研修機構主任研究員
   労働政策研究・研修機構 研究双書
   第4部は「個別労働紛争の解決・予防と労働組合」
   です。
     ≪活動報告≫ 14.6.17
     ≪活動報告≫ 12.3.27



 ・2011年10月18日開催
  第3回職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する
  円卓会議ワーキング  有識者ヒアリング
   徳島労働局総務部企画室 労働紛争調整官 岡田英樹
   提出資料
 ・特集 職場いじめ規制のあり方
  職場いじめ・嫌がらせ問題
    ―徳島労働局での取り組みについて―
   徳島労働基準監督署次長 岡田 英樹
   『季刊労働法』 2012 / 秋



   ☆ 労働相談とは

      紛争解決とは

    相談活動は、交渉を経て紛争解決に向かいます。
    紛争の本当の解決とはどういうことを言うのでしょうか。
    相談者の「成長」を確認し合うことです。そして自立した生活を取り戻すこと、
   または再スタートに立つことです。つまりは職業生活を培っていける自信をつけ
   るようにすること、自分らしい納得した生活を送ることです。
    トラブルが雇用継続や合意退職の解決に至っても、相談者が貴重な体験をその
   後の教訓として活かすことがその後のトラブルを防止し、長期的に見た場合の問
   題解決となります。これが本物のセーフティーネットです。
    そういう意味で、ユニオンの相談活動は、人生の次の段階に確信を持って攻勢
   的に挑戦するためのサポーターの役割も果たすものでなければなりません。
    労働組合とのかかわりを通して「社会の見方が変わった」「自信がついた」
   「みんなに励まされて嬉しかった」という発言を聞くと相談活動は一役果たした
   といえます。これが本来の労働組合の役割です。
        (『メンタルヘルスの労働相談』(緑風出版刊)より)

     「相手が変わり、自分も変わる」

    労働組合は“個人の問題”に対応することから新たな問題を発見したり、会社
   の動向をつかめたり、全体の労働条件の底上げができたりします。「安全配慮義
   務」は使用者の責任ですが労働者の点検、指摘、告発、提案、要請なしには維持
   できません。これが「予防」「防止」につながっていきます。日常的に経営の点
   検や指摘、業務改善などの提案、会社が作る縦型の人間関係に代る横型の仲間作
   りなど職場環境改善などを独自に進めていく責務を負っています。それが長期の
   雇用の安定につながっていきます。
    ユニオンは団体交渉で、お互いの人格を認め合いながら、どのような問題があ
   ったのか、問題の原因は何だったのかについて共通認識を持ち、改善点、克服し
   なければならない課題などを確認して「相手が変わり、自分も変わる」ことを目
   指します。「自分も変わる」ことを確認できることは譲歩でも屈服でもありませ
   ん。自己の成長です。
        (『“職場のいじめ”労働相談』(緑風出版刊)より)






 『“職場のいじめ” 労働相談』
      緑風出版 2000円+税
      いじめ メンタルヘルス労働者
       支援センター  千葉 茂 著


   ≪活動報告≫ 14.12.12
   ≪活動報告≫ 14.06.20



 『パワハラにあったとき
  どうすればいいか わかる本』
      合同出版 1500円+税
      いじめ メンタルヘルス労働者
      支援センター / 磯村 大 共著


   ≪活動報告≫ 14.12.12



 『メンタルヘルスの労働相談』
      緑風出版 1800円+税
      メンタルヘルス・ケア研究会


   ≪活動報告≫ 11.8.26













    ◎ 相談者からのお礼状

     数年前に就職した会社でいじめの後退職強要をされたことが、再就職後の今も
    トラウマになっている方からメール相談です。
     対処方法は見つかりません(残っていません)。メールはちゃんと読んだとい
    うメッセージの後に次のように書きました。
    「この後どうするかということでは、取れる手段が多くない中で、過去の経験を
    今後に生かすという方に意識を切り替える必要があると思います。そうすること
    は泣き寝入りをするということではありません。
     経験を生かして成長するということです。そして退職強要を含めて、この後同
    じようなことがあったら無理をしない、すぐに声を上げるという気構えを持つこ
    とです。これが本当のセーフティーネットです。」
     後日お礼のメールが届きました。

     「前向きに考えてみようと思えるようになりました」

    「ありがとうございます。
     今まで、××での体験がトラウマになって、自信を持って仕事をすることがで
    きませんでしたが、メールをいただいて、前向きに考えてみようと思えるように
    なりました。」

     分量は三行半です。しかしこれが自分からかつての会社に下す三行半となって
    再スタートをきることができたとしたら陰ながら祝福してあげたいと思います。


    電話相談へのメールでのお礼です。

     「『身体気を付けて下さいね』には涙でました」

    「会社で色々あり、何件か相談の電話をしましたが……私の事案はくだらない事
    なのか、話の途中で断られたり、相談料の話から始まったりと、先月から心療内
    科に通院していますが、主治医にも、労働基準監督所に相談してみてはとも言わ
    れ電話しましたが、とっても事務的でまともに聞いてもらえませんでした。そし
    てインターネットで調べて……お電話させて頂きました。しかし、相談員の方が
    外出と言う事で受付の方が出られ、少しお話を聞いてくださり、私の体調に気を
    使っていただき、お電話でも構わないですし、メールでしたらいつでも大丈夫で
    すからねとおしゃって下さいました。断られるかと不安に思い電話しましたが、
    こんな風に言って頂けて嬉しかったです。
     ……最後にお身体気を付けて下さいねと、言ってくださったのには、涙でまし
    た。」

    ホットラインから

     ニュースを見て、かつていじめられたことを思い出したという相談です。
     集団の職場で、上司から1人だけちくりちくりといじめられ、体調を崩して休
    職し、結局は退職に至りました。その時に何の反論もしなかった自分が悔しいと
    言います。
     対応方法のほとんどが時効です。しかし悔しさに時効はありません。

     「私は今幸せなんですよね」

    「今生活の方は大丈夫ですか」、「安定しています」。
    「身体の方はどうですか」、「健康です」。
    「だとしたら今を大切にしたらどうですか。過去を忘れることも必要ですよ」
     しかし簡単に忘れることはできません。忘れるためには踏ん切りが必要です。
    「悔しいと思うのは、かつての上司に今も支配されているからです。自分は上司
    のようになりたいと思わなかった、ならなかった。そう思えるなら上司はいじめ
    をして負けたのです。そう捉えて今の自分の存在を確認してください。」と答え
    ました。……
     そのうちに「私は今幸せなんですよね」という答えが返ってきました。
    「そう実感できるなら、今後その思いを大切にするともっと幸せになれますよ」


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