いじめ・メンタルヘルス労働者支援センター(IMC)

   職 場 の い じ め

 職 場 の い じ め と は
 差 別 と は
 職 場 の 暴 力
 男 女 雇 用 機 会 均 等

 労 働 相 談 
 感 情 労 働
 こ こ ろ の 癒 し




     『いじめNO! 宣言』

   「いじめ」は人を傷つける行為だ
   人によって 「心の境界線」 はちがう
   自分がなにげなくしていることでも
   他の人には いやに感じることもある

   人にはだれにだって
      よいところが絶対にある
   そういう人の良いところを
       見つけていこう
   「いじめ」はアカンという勇気を持とう

   一人ひとりを大切にしよう
   仲間とつながっていこう
   お互いに支え合うのが 本当の友達だ

   私たちは「いじめ」を絶対に許さない
   お互いを思いやり 信頼できたら
   きっと「いじめ」もなくなるはず

   人の気持ちをちゃんと考えられるひとが
   いちばんかっこいい人間だ

     2008年3月7日
     大東市立住道中学校第59期生一同
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  『“職場のいじめ” 労働相談』
    緑風出版 2000円+税
    いじめ メンタルヘルス労働者
     支援センター 千葉 茂 著


   ≪活動報告≫ 14.12.12
   ≪活動報告≫ 14.06.20
 『パワハラにあったとき
  どうすればいいか わかる本』
    合同出版 1500円+税
    いじめ メンタルヘルス労働者
    支援センター / 磯村 大 共著


   ≪活動報告≫ 14.12.12
    
 大阪人権博物館(リバティおおさか)の「いのち・輝き」
 コーナーに、いじめ問題に取り組むなかで作られた宣言が
掲げられています。
  ≪活動報告≫ 12.11.16





   平成23年度 全国中学生人権作文コンテスト
      埼玉県大会 最優秀作品

      『支えあって生きる』

   基本的人権の尊重。今までの自分が人権について知っ
  ていることと言えばこの言葉ぐらいだ。日本は、世界に
  比べれば平和で安全な国だし、自分もその国で、何不自
  由なく幸せに暮らしていた。そうあの日までは…。
   3月11日の東日本大震災は、たぶん日本の歴史に残
  る大きな災害だ。教室の後ろに掲示してある歴史年表に
  も、いつか刻まれることと思う。ぼくは、その被災地に
  住んでいた。地震で建物が壊れたりしたものの、家族や
  友達、地域の方々に亡くなった人はいなかった。
   しかし、地震の後の原発事故のため、ぼくと家族は家
  を離れ、友達や親しい人たちと別れなければならなくな
  った。生まれ育った故郷を離れなければならなかったの
  だ。
   人権をおびやかすもの。戦争や紛争、貧困、差別や偏
  見、環境破壊など、今までの自分にはなんの興味もなか
  ったことだった。まだ戦争や紛争中で、子供たちの命が
  危ない国があることも、戦争は終わったけれど、貧困の
  ため食べるものがなく、病気になっても満足な治療も受
  けることができない国があることも社会で学習した。テ
  レビでそんなニュースを見れば、かわいそうだと思った
  し、争いがよくないことも分かっていた。
   しかし、それは自分にとって、遠い遠い国の出来事
  で、自分の心を痛めるようなことではなかった。まさか
  自分たち家族が、家を無くし、日本中を転々と移動しな
  がら、目に見えない恐怖におびえ逃げまどう避難民にな
  ろうとは、想像もしていなかった。避難所では、配給の
  おにぎりを妹と半分にして食べた。薄い毛布にくるま
  り、寒い夜を過ごした。ラジオのニュースを聞くの
  が、とても怖かった。
   避難先でぼくと妹は、父に言われたことがあった。
  「これから先、もしかしたら、おまえたちは差別を受け
  ることがあるかもしれない。福島は被曝という厳しい現
  実と向き合わなければならないからだ。心ないことを言
  う人がいても我慢をしていこう。そういうときこそ、人
  の本当の温かさが分かる。人とのつながりがどんなに大
  切か分かるはずだから。周りをしっかり見ていきなさ
  い。」
   その時は、父の言葉の意味がよく理解できなかった。
  いつになく真剣で、悲しそうな父の顔が印象に残っただ
  けだった。
   自分は今、埼玉県本庄市に暮らし、学校にも通ってい
  る。なつかしい故郷にはまだ帰ることはできないが、新
  しい友達もでき、幸せだと思う。
   初めて学校に行く日は、とても緊張していた。自分が
  福島から来たことで、被曝者と言われたりしないか、無
  視されたりしないか、汚いものを見る目で見られたりし
  ないか、不安でしょうがなかった。
   しかし、友達の反応は違っていた。自己紹介で、福島
  から避難してきたことを聞いた時は、一瞬驚いていた
  が、次の瞬間からは他の友達となんのかわりもなく接し
  てくれた。
   みんなの態度は、ぼくにとって、とてもありがたかっ
  た。かわいそうにと思われてもかまわないが、ぼくは一
  人の中学一年生として、生活がしたかった。校長先生や
  他の先生方、先輩方にも、時々声をかけていただいた
  が、普段は他の友達と同じように、時には厳しく、時に
  は優しく接してくださる。そんな生活の中で、ぼくは、
  自分が避難してきたことを忘れてしまいそうになる。
   このように、ぼくは、差別という人権侵害を一度もう
  けることがなかった。ぼくの人権を尊重し、受け入れて
  くれた皆さんにとても感謝している。
   人権を守るというのは、自分の力ではなかなかできな
  いのではないかと思う。自分の人権は、誰かに守っても
  らっているのだ。それは、家族だったり友達であった
  り、地域の人々だったりする。それだけではない。見ず
  知らずの人であっても、傷付け合ったりせず、お互いに
  人権を守り合うことが大切なのだと思う。それが人権を
  尊重すると言うことではないだろうか。
   震災は、自分にとって人とは何か、幸せとは何かにつ
  いて考えたり気づいいたりするよい機会になった。一番
  大切なことは、一人ひとりが、何が差別で何が人権侵害
  なのかを、しっかり考えることだと思う。そして、相手
  が何を望み、どう接してほしいのかを考えてあげること
  が必要だ。
   ぼくの未来はまだ何も見えてはいない。しかし、ぼく
  には分かったことがある。それは世界のどこにいても、
  どんな困難にぶつかったとしても、それぞれの人権や自
  由を守ることができる社会さえあれば、人は幸せに生活
  できるとということだ。
   父の言葉には、そんな意味があったのかもしれない。
  それはまだ分からないが、今自分ができることをして生
  きていきたいと思う。
   それが、「支えあって生きていく」ということではな
  いだろうか。



   2002年8月6日

    ヒロシマ原爆被害者慰霊祈念式典
         『子供平和宣言』

   平和とはだれもが協力しあい、安心し暮らせることだ
  と思います。そのために私たちができることは身の回り
  のいじめを決して見逃さないようになることです。友達
  のことを理解しようとする心をもつようになることで
  す。悪いことは悪いとはっきりいえる勇気をもつように
  なることです。
   こうした私たち1人ひとりの小さな変化がやがて本当
  の平和な世の中を作り上げていくことにつながると思い
  ます。
   あの廃墟のなかから立ち上がり、広島のまちの命を消
  すことなく灯しつづけてくれたおじいさん、おばあさ
  ん。
   今度は私たちが平和のリレーランナーとして受け取っ
  た命のバトンをしっかり握り締め戦争や原爆の恐ろしさ
  と、平和の尊さを語り継いで生きます。
   そして1人ひとりが平和を作り上げる主人公となり、
  身近でできる小さな平和の輪をたくさん作り、その輪を
  世界中に、そして次の世代へとつないでいき、世界平和
  という大きな輪を作り上げていくことを誓います。



  ◆ 『ある日、私は友達をクビになった』
      エミリー・バセロン著 早川書房 2014年

   スウェーデン、イギリス、アメリカなどの学校のいじ
  めへの対応の25年間の思考錯誤を紹介しているルポル
  タージュです。
   いじめはどういうものなのでしょうか。被害者が回想
  して語っています。
  「毎日が地獄のようで本当に辛かった。心の傷は今でも
  痛むわ」「あの頃のことを話すと今もぞっとする。頼る
  ものがない無力感。自分に何か欠陥があるのではないか
  という気持ち。今の私なら、自分が悪かったわけではな
  いと自信をもって言えるけど、それでもあの惨めさは簡
  単によみがえってくる」

   1967年、スウェーデンのダン・オルウェーズは、
  いくつかの学校に何度も足を運び1000人の6年生と
  8年生子どもたちにいろいろな問題をについて質問し、
  答えてもらいました。答えの中から、いじめは3つの条
  件を満たすものと定義づけました。「言語的あるいは身
  体的攻撃であり」、「ある程度の期間繰り返され」、
  「両者の間に力の差が存在する」。1人あるいは複数の
  子どもが自分たちの強い立場を利用して相手を支配しよ
  うとするものです。「いじめの特徴は、相手がどんなに
  非力であっても攻撃するということです」
   いじめを行なうのは1人のボス(lone alpha)と少
  数の手下ということで、昔から英語にあった「ブリ―イ
  ング(bullying)」の言葉を当てます。
   ≪活動報告≫ 16.11.24


 ◆ 『いじめとは何か 教室の問題、社会の問題』
      森田洋司 著 中央公論新社刊 2010年

   いじめは古くからある。それが現代社会の中で改めて
  関心を集めたのは、多くの子どもたちがいじめの被害に
  遭っているという事実が明らかにされたからである。そ
  れだけに、いじめ問題への対応の力点は、子どもたちを
  いかに守るか、被害者の精神的な苦痛にどう応えるか、
  という点に置かれている。もう一つの焦点は加害の抑止
  であるが日本はとりわけ被害者対策に重点が置かれ、
  「心の相談体制」の充実に力を入れている。
   それは、90年代の日本社会の「心理主義化」傾向と
  無縁ではない。「トラウマ」や「癒し」という言葉が流
  行し、「臨床心理士」資格の取得できる大学院への進学
  競争が激化し、「カウンセラー」が憧れの職業となっ
  た。
   その背景には、人々の関心が、社会的な地平から私生
  活へと移行したことがある。自分に素直な生き方や個人
  の幸福、生きがいや自己実現を求める志向性が強まっ
  た。社会や集団の共同性は揺らぎ、人々の支え合いや結
  びつきは弱まり、人間関係に変化が生じてきた。……
   しかし、21世紀を迎え、一連の「心理主義化」の流
  れに対して、精神科医の斎藤環は小沢牧子の著書を引用
  しつつ、いじめや不登校が発生する背景にある現代社会
  の問題やカウンセリングに潜む「心のビジネス化」など
  に触れ、「状況のなかで生ずる生きにくさ、息苦しさ
  を、個々の心の問題へと封じ込めて良いのか」と疑義を
  呈している。いじめの社会問題化が「第三の波」を迎え
  る前夜であることであり、これ以降、心の問題としてだ
  けでなく、社会の問題として、問題の根を掘り下げよう
  とする視点が加わる幕開けの議論でもあった。
   ≪活動報告≫ 12.11.16
   ≪活動報告≫ 12.10.18


  ◆ ひろげよう 人権
   露の新治 「新ちゃんのお笑い人権高座」2席
    「自分から」より 

   僕はこの「自分から本気で」というスタンスを「同和
  問題」から学びました。「差別があかん、まちがいや」
  というのは誰でも知ってます。けどなかなか本気で自分
  から差別をしない、させないという事になりません。
  「差別があかん」という事をほんまにはわかっていない
  のです。「差別があかん」という声がある事を知ってい
  るだけです。「知っている」と「わかる」の間にはかな
  り深くて広い溝があります。情報として知ってる事を
  「わかる」ためには、核になる経験と実感、それを広げ
  てゆく想像力が要ります。これは地震の怖さ、戦争の恐
  ろしさ、失恋の辛さ、差別のしんどさ、命の尊さ、すべ
  ての事に言えます。ほんまにわかるという事はなかなか
  難しいことです。

   露の新治 「新ちゃんのお笑い人権高座」4席
    「部落差別を教えられ」より

   たいていのことはわからして貰ったんですが、唯一
  落差別」だけは誰も正してくれませんでした。それで大
  人になるまで持ち越してしまったのです。それも初めは
  漠然としたイメージでしたが、長ずるに及んで次第にリ
  アルなイメージになってきたのです。けど真実は何も知
  らず、どこまでいってもイメージだけでした。そのうち
  に初めは「誤った情報によるイメージ」でしたが、いつ
  の間にかそれが「感情」になってしまっていたんです。
  部落を好きか嫌いかといえば嫌いになっていました。だ
  から「同和問題」を知ろうとも学ぼうともしなかったの
  です。いったん感情になってしまうとこれはなかなか直
  りにくいものです。好き嫌いは理屈を越えますから。
   ……
   食べ物なりゃこそ笑い話で済みますが、これが人間に
  対してええかげんな情報で勝手に悪くイメージし、事実
  を知ろうともせず、食わず嫌いのままにしておく。する
  方は気楽やけども、される方はたまったもんやない。無
  知とか物の見方の狭さなんて、本人が損をするだけやっ
  たらほっといてもいいんですが、偏見を持たれる人が計
  り知れん程迷惑するので、やっぱりこの”食わず嫌い”
  を改めて貰わな仕方がないのです。その為にはほんまの
  事を知るのが一番で、知ればまちがいは正すしかないわ
  けです。

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